「また電話が鳴ってる」「FAXの文字が読めない」――受注業務、まだ手作業ですか?
「FAXで届いた注文書の数字が潰れて読めない」「電話で聞いた数量を間違えて誤発注してしまった」「担当者が休むと受注が止まる」。
卸売業や中小企業の現場では、こうした受注業務のトラブルが日常的に起きています。
2026年現在、FAXや電話による受注から受注管理システムに切り替える企業が急増しています。背景には、2024年のISDN回線終了によるFAX環境の変化や、人手不足による業務効率化の必要性があります。
この記事では、受注管理システムを7つ厳選して比較し、FAX・電話受注の課題を解決する具体的な方法を解説します。食品卸・建材卸・一般卸売業など業種別のおすすめや、実際に受注処理時間を60%短縮した導入事例も紹介します。
「受注管理システムに興味はあるけど、どれを選べばいいかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
FAX・電話受注の限界|なぜ今、切り替えが必要なのか
まず、FAXや電話で受注を続けることのリスクを整理しましょう。「今までこれでやってきたから」という理由で続けている企業も多いですが、以下の課題は年々深刻になっています。
聞き間違い・読み間違いによる誤発注
電話受注では「1,000個」と「1,100個」の聞き間違い、FAX受注では手書き文字の「7」と「1」の読み間違いが頻繁に起きます。誤発注が起きると、返品・再配送のコストだけでなく、取引先からの信用低下にもつながります。
手作業でのデータ入力(二重入力)
FAXで受け取った注文を、もう一度手作業で販売管理システムやExcelに入力する。この「二重入力」は時間の無駄であるだけでなく、入力ミスの原因にもなります。1日に数十件の注文を処理する現場では、この作業だけで数時間かかることも珍しくありません。
在庫確認がリアルタイムでできない
電話やFAXでは、注文を受けた時点での在庫状況がすぐにはわかりません。「受注してから在庫を確認したら欠品だった」というケースが発生し、取引先への連絡や代替品の手配に追われることになります。
受注履歴の検索・分析ができない
紙やFAXの注文書はファイリングしても、「先月A社はこの商品を何個注文したか」といった検索がすぐにできません。受注データの分析ができないと、需要予測や在庫最適化も難しくなります。
担当者がいないと受注できない
「この取引先の注文は山田さんしか対応できない」という属人化が起きがちです。担当者の休暇や退職で受注業務がストップするリスクがあります。
FAX用紙・インクのコストも地味に痛い
FAX用紙、インク、複合機のリース代。1枚あたりのコストは小さくても、月間で集計すると数万円になっていることがあります。さらに、FAXの送受信にかかる通信費も見逃せません。
2024年のISDN回線終了でFAX環境も変化
NTTのISDN回線(INSネット)は2024年に終了し、IP網への移行が進みました。これにより、FAXの送受信に影響が出ている企業もあります。この機会に受注方法自体を見直す企業が増えています。
受注管理システムとは?基本機能と導入メリット
受注管理システムとは、受注の受付から確認、出荷指示、請求までを一元管理できるシステムのことです。
基本的な機能
- 受注受付: Web画面、LINE、メールなど複数チャネルからの注文を一元的に受付
- 受注確認・承認: 受注内容の自動チェック、承認ワークフロー
- 在庫連動: 受注と同時に在庫数を自動更新、欠品時のアラート
- 出荷管理: 出荷指示書の自動作成、配送ステータスの追跡
- 請求管理: 受注データから請求書を自動生成
- 分析・レポート: 取引先別・商品別の受注データを集計・分析
クラウド型が主流
2026年現在、受注管理システムはクラウド型(SaaS)が主流です。自社でサーバーを用意する必要がなく、初期費用0円から始められるサービスが増えています。インターネット環境があれば、どこからでもアクセスできるのも大きなメリットです。
LINE受注・Web受注が急増
特に注目されているのが、LINE受注への対応です。取引先の担当者がLINEから注文を送るだけで、自動的にデータ化される仕組みが普及しつつあります。FAXや電話と違い、24時間いつでも注文でき、注文履歴も残るため、発注側にもメリットがあります。
受注管理システムおすすめ7選|比較表付き
それでは、2026年におすすめの受注管理システム7つを比較していきます。
比較表
| システム名 | 月額料金 | 無料プラン | LINE対応 | 特徴 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|---|
| BtoBプラットフォーム受発注 | 数万円〜 | なし | - | 食品業界シェアNo.1 | 食品卸 |
| CO-NECT | 0円〜 | あり | あり | 導入が簡単 | 中小企業全般 |
| 楽楽販売 | 6万円〜 | なし | - | 受注〜請求一気通貫 | 中堅企業 |
| アラジンEC | 要問合せ | なし | - | BtoB専用EC | 卸売業全般 |
| COREC | 0円〜 | あり | - | 受注フォーム簡単作成 | 小規模事業者 |
| MOS | 要問合せ | なし | - | スマホ対応 | 建材・食品卸 |
| SAiカスタム受注管理 | 1万円〜 | - | あり | フルスクラッチ対応 | 独自フローの企業 |
1. BtoBプラットフォーム受発注(インフォマート)
食品業界で圧倒的なシェアを持つ受発注プラットフォーム。
インフォマートが運営するBtoBプラットフォーム受発注は、食品業界を中心に数万社が利用する受発注システムです。食品特有の鮮度管理やロット管理に対応しており、取引先とのデータ連携が強みです。
- 料金: 月額数万円〜(取引規模による)
- 強み: 食品業界のデファクトスタンダード。取引先もすでに使っている可能性が高い
- 注意点: 月額料金がやや高め。食品以外の業界では導入メリットが薄い場合も
食品卸で取引先の多くがインフォマートを使っているなら、第一候補になるシステムです。
2. CO-NECT(コネクト)
無料プランあり。LINE受注に対応した中小企業向けシステム。
CO-NECTは、受注側も発注側も無料で使えるプランがある受発注システムです。LINE受注に対応しているのが大きな特徴で、取引先にアプリのインストールを求める必要がありません。
- 料金: 無料プランあり、有料プランは月額数千円〜
- 強み: 導入ハードルが非常に低い。LINE受注で取引先の負担も最小限
- 注意点: 高度なカスタマイズには限界がある。大規模な取引には向かない場合も
「まず無料で受注管理システムを試してみたい」という企業に最適です。
3. 楽楽販売(ラクス)
受注から請求まで一気通貫。カスタマイズ性の高さが魅力。
楽楽販売は、受注管理だけでなく、見積・受注・納品・請求・入金管理まで一気通貫で対応するクラウドシステムです。ノーコードでのカスタマイズが可能で、自社の業務フローに合わせた設定ができます。
- 料金: 月額6万円〜
- 強み: 受注〜請求までワンストップ。カスタマイズの自由度が高い
- 注意点: 月額料金が高め。受注管理だけの用途にはオーバースペックになる可能性
受注から請求まで含めた販売管理全体を効率化したい中堅企業に向いています。
4. アラジンEC
BtoB専用のWeb受発注システム。卸売業に特化した機能が充実。
アラジンECは、アイル社が提供するBtoB専用のWeb受発注システムです。卸売業の業務フローを熟知した設計で、FAXからの移行サポートも充実しています。基幹システムとの連携実績も豊富です。
- 料金: 要問合せ(企業規模・機能による)
- 強み: BtoB取引に特化。FAXからの段階的移行をサポート。基幹システム連携が豊富
- 注意点: 料金が公開されていないため、見積もりが必要。導入に時間がかかる場合も
本格的にFAXからWebの受発注に切り替えたい卸売業に適しています。
5. COREC(コレック)
無料で使える受注管理ツール。小規模事業者が手軽に始められる。
CORECは、受注フォームを簡単に作成できる無料の受注管理ツールです。取引先に専用のURLを送るだけで、Web上から注文してもらえるようになります。
- 料金: 無料プランあり、有料プランは月額数千円
- 強み: とにかくシンプルで始めやすい。受注フォームの作成が簡単
- 注意点: 機能はシンプルなので、複雑な受注フローには対応しにくい
個人事業主や小規模な卸売業で、まずFAXを減らしたいという場合に最適です。
6. MOS(モス)
スマホ対応の受発注システム。現場からの発注に強い。
MOSは、スマートフォンやタブレットからの発注に最適化された受発注システムです。建材卸や食品卸を中心に導入実績があり、営業担当者が外出先からスマホで発注できるのが特徴です。
- 料金: 要問合せ
- 強み: スマホUI が優秀。現場の営業マンが使いやすい。建材・食品業界での実績
- 注意点: 料金が非公開。スマホ発注がメインでない企業には向かない場合も
建材卸など、現場から直接発注するケースが多い業種に向いています。
7. SAiのカスタム受注管理システム
月額1万円〜。御社の受注フローに完全フィットするフルスクラッチ開発。
合同会社SAiが提供するカスタム受注管理システムは、既存のパッケージでは対応できない独自の業務フローにも対応できるのが最大の強みです。LINE受注からデータの自動取り込み、在庫連動、出荷管理まで一気通貫で構築します。
- 料金: 月額1万円〜、初期費用0円
- 強み: フルスクラッチで御社専用に構築。LINE受注→自動データ化→在庫連動→出荷管理まで対応。最短3日で導入可能
- 注意点: 完全カスタム開発のため、パッケージ製品のような即日利用はできない
「既存のシステムでは自社の受注フローに合わない」「LINE受注を取り入れたいが、複雑な業務ルールがある」という企業に最適です。SAiが安価にサービス提供できるのは、オフィスを持たず、中間マージンなし、開発者が直接対応する体制で企業コストを最小限に抑えているからです。
業種別おすすめの選び方
受注管理システムは業種によって必要な機能が異なります。自社の業種に合ったシステムを選ぶことが、導入成功の鍵です。
食品卸の場合
食品卸では、鮮度管理(賞味期限管理)やロット管理が必須です。また、取引先の数が多く、注文パターンも複雑になりがちです。
おすすめ: BtoBプラットフォーム受発注、SAiカスタム受注管理
取引先がすでにインフォマートを使っているならBtoBプラットフォーム一択。独自のルール(特定の取引先だけ割引率が違う、曜日によって配送条件が変わるなど)がある場合は、SAiのカスタム開発が適しています。
建材卸の場合
建材卸は商品数が非常に多く、現場からの発注が多いのが特徴です。営業マンや職人が現場からスマホで発注するケースに対応する必要があります。
おすすめ: MOS、SAiカスタム受注管理
スマホからの発注UIが重要。MOSはこの点で実績があります。現場独自の発注ルール(例:図面番号での発注、セット品の自動展開など)がある場合は、SAiのカスタム開発が柔軟に対応できます。
一般卸売業の場合
特殊な業界要件がない一般卸売業では、まず無料で試せるシステムから始めるのが賢明です。
おすすめ: CO-NECT、COREC
無料プランで実際に使ってみて、自社に合うか確認してから有料プランに移行する流れがおすすめです。
飲食店からの仕入れ注文を受ける側の場合
飲食店のスタッフは忙しく、専用システムへのログインを面倒に感じることが多いです。LINEからそのまま注文できる仕組みが最も受け入れられやすいです。
おすすめ: CO-NECT、SAiカスタム受注管理
LINE受注なら、飲食店のスタッフが普段使っているアプリからそのまま注文できます。注文内容を自動的にデータ化し、在庫と連動させたい場合はSAiのカスタム開発が便利です。
FAXから受注管理システムへの移行ステップ
「受注管理システムに切り替えたいけど、全取引先を一斉に移行するのは難しい」。これは多くの企業が感じる不安です。
実は、一斉移行する必要はありません。段階的に移行するのがベストプラクティスです。
ステップ1: まず1取引先だけWeb/LINE受注に切り替える
最も協力的な取引先を1社選び、試験的にWeb受注やLINE受注に切り替えます。「今までFAXで送っていただいていた注文を、LINEから送れるようにしました」と案内するだけです。
取引先にとっても、24時間いつでも注文できる、注文履歴が残る、といったメリットがあるので、意外とスムーズに受け入れてもらえることが多いです。
ステップ2: 効果を確認する
1社で試した結果を数値で確認します。
- 受注処理にかかる時間はどれくらい短縮されたか
- 誤発注の件数は減ったか
- 取引先からの反応はどうか
この数値が、社内での本格導入の説得材料になります。
ステップ3: 段階的に取引先を増やす
効果が確認できたら、他の取引先にも順次案内していきます。注文頻度の高い取引先から優先的に切り替えると、効果を実感しやすくなります。
ステップ4: FAXは並行稼働→完全移行
すべての取引先が一度にシステムに移行できるわけではありません。FAXの受付は当面継続しつつ、新しい受注方法への移行を促していきます。最終的にFAX注文がほぼなくなった段階で、完全移行が完了です。
ポイント: 移行期間中は「FAXでも注文できますが、LINEだと在庫状況もリアルタイムで確認できますよ」のように、取引先にメリットを伝えることが重要です。
導入事例|受注管理システムで業務はどう変わるか
事例1: 美容ディーラーがFAX注文をLINE受注に切り替え
業種: 美容ディーラー(美容室向けの商品卸) 課題: 美容サロンからのFAX注文が1日数十件。手書きの注文書の読み取りに時間がかかり、誤発注も月に数件発生していた。
導入したもの: SAiのカスタム受注管理システム(LINE受注対応)
結果:
- 受注処理時間が60%短縮
- 誤発注がほぼゼロに
- 美容サロン側も「LINEで注文できるのは便利」と好評
- 受注データが自動的にデータベースに蓄積され、分析が可能に
美容サロンのスタッフは普段からLINEを使っているため、新しいシステムへの移行に対する抵抗がほとんどありませんでした。
事例2: 食品卸が電話・FAXの受注対応を効率化
業種: 食品卸 課題: 毎朝7時〜9時の受注集中時間帯に、電話とFAXの対応だけで2時間を費やしていた。この時間帯は他の業務が完全にストップしていた。
導入したもの: LINE受注システム
結果:
- 朝の受注対応が2時間→30分に短縮
- 飲食店の店長が前夜の閉店後にLINEで翌日の注文を入れるようになり、受注の集中が分散
- 空いた時間で配送ルートの最適化や新規営業活動が可能に
電話やFAXでの受注は「営業時間内」という制約がありますが、LINE受注なら取引先が好きなタイミングで注文できます。結果的に受注の時間帯が分散し、業務全体の効率が改善されます。
SAiの受注管理ソリューション
合同会社SAiでは、既存のパッケージシステムでは対応しきれない受注業務の課題を、フルスクラッチのカスタム開発で解決しています。
特徴
- 月額1万円〜、初期費用0円
- LINE受注→自動データ化→在庫連動→出荷管理まで一気通貫
- 御社の受注フローに合わせた完全カスタム設計
- 営業から開発まで自社で完結。中間マージンなし
- 最短3日で導入可能
- 100社以上の導入実績
SAiが低価格を実現できるのは、オフィスを持たず、中間マージンをカットし、開発者が直接お客様と対話する体制を取っているからです。
こんな企業に向いています
- 既存の受注管理システムでは自社のフローに合わない
- LINE受注を導入したいが、独自のルールがある
- FAXからの移行を段階的に進めたい
- 受注データを他の業務システム(在庫管理、会計など)と連携させたい
デモを試してみる
食品卸向けの受注管理デモを公開しています。実際の画面を見ながら、導入イメージを掴んでみてください。
まとめ|FAX受注からの脱却は「まず1社から」
受注管理システムの導入は、「大規模なシステム入れ替え」ではありません。
まず1取引先をLINE受注に切り替える。 それだけで、受注業務がどれだけ楽になるか実感できます。
この記事で紹介した7つのシステムを、改めて整理します。
- 食品卸で取引先がインフォマートを使っている → BtoBプラットフォーム受発注
- まず無料で試してみたい → CO-NECT、COREC
- 受注〜請求まで一気通貫で管理したい → 楽楽販売
- BtoB専用のWeb受発注を本格導入したい → アラジンEC
- スマホからの発注が多い → MOS
- 既存パッケージでは合わない独自フローがある → SAiカスタム受注管理
FAXの文字を必死に読み取る作業、電話の聞き間違いに怯える日々から、そろそろ卒業しませんか。
受注管理システムの導入について相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。御社の業種・受注フローに合った最適なシステムをご提案します。