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PHPの脆弱性php2shell|WordPressのサイトがやること

公開: 2026/10/22 / By 佐藤 駿介
読了時間: 約5分
約2,399文字

結論(要点)

WordPressはPHPで動くため、php2shellの対象になり得ます。まずサイトのPHPの版を確かめ、8.2〜8.5ならサーバー会社の修正適用を確認し、8.1以前なら8.3以上へ切り替えます。

この記事の目次

2026年10月21日、PHPの開発チームが重大な脆弱性2件の修正版を公開し、翌22日にIPA(情報処理推進機構)が注意を呼びかけました。通称は「php2shell」です。WordPressはPHPで動いているので、WordPressで作ったホームページも対象になり得ます。

この記事では、レンタルサーバーなどでWordPressのホームページを持っている会社が、今やることに絞って整理します。

何が起きたのか

項目内容
名前php2shell(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)
深刻度2件ともCVSS v4.0で9.2(緊急)
起きうることログインなしで、外からサーバー上のプログラムを動かされるおそれ
影響を受ける版8.2.35より前の8.2系、8.3.36より前の8.3系、8.4.27より前の8.4系、8.5.12より前の8.5系
修正版8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12
8.1以前サポートが終わっていて、通常の修正版は出ない

修正版の公開より前の10月17日から、悪用を試みる通信が観測されていると報じられています。PHP開発チームは公開時点で「実際に動く攻撃コードは確認していない」としていますが、すでに試されている段階と考えて動くのが安全です。

まずサイトのPHPの版を確かめる

確かめる場所は2つあります。

  • WordPressの管理画面:「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」に、PHPのバージョンが出ています
  • レンタルサーバーの管理画面:「PHPバージョン設定」などの項目で、ドメインごとに選んでいる版が分かります

版ごとにやること

今の版やること
8.2〜8.5サーバー会社のお知らせで、修正版が入ったかを確かめる。共用のレンタルサーバーなら、PHP本体はサーバー会社が更新する
8.1以前通常の修正版は出ない。8.3以上へ切り替える(手順は下の記事)
分からない・管理画面に入れない制作会社かサーバー会社に、版と修正の状況を問い合わせる

8.2も、PHPの公式サポートは2026年12月31日で終わります。WordPressの推奨も「PHP 8.3以上」なので、切り替えるなら8.3以上が目安です。切り替えの順番と、表示が崩れたときの戻し方はWordPressのPHPバージョン確認と上げ方にまとめています。

共用レンタルサーバーと、自社で持つサーバーの違い

共用のレンタルサーバーでは、PHP本体の更新はサーバー会社の仕事です。今回も、主なサーバー会社が緊急のメンテナンスを行いました。利用者がやるのは、PHPの版の選択と、お知らせの確認です。ただし、修正の対象を「8.2以降」とする会社もあります。古い版を選んだままにしないことが大切です。

VPSや自社のサーバーでは、更新も自分の仕事です。注意したいのは、OS自体のサポートが切れている場合です。OSのサポートが切れていると、PHPの修正版が配られません。当社でも自社のサーバーを点検し、PHPで動いていた小さなフォームを別の仕組みに移しました。

すぐに更新できないときの一時しのぎ

PHPの公式発表では、更新までのあいだ、次の設定で攻撃の通り道を減らせるとしています。

  • memory_limit=-1(アプリ側から上書きできない形で設定する)
  • session.upload_progress.enabled=0(PHP 8.5では、あわせて fatal_error_backtraces=0)
  • 設定を変えたら、PHPの処理をすべて再起動する

ただし、どれも完全な対策ではありません。IPAは、有効な一時しのぎが難しい場合、外からのアクセスを止めることや、サイトを一時的に止めることも判断するよう求めています。共用のレンタルサーバーでは、利用者がこれらを設定できないことが多いため、サーバー会社の対応を待つことになります。

落ち着いたら考えること

今回のような脆弱性は、PHPで動くサイトであれば、本体・テーマ・プラグインのどこにでも出てきます。WordPressを使い続けるなら、「誰が、どのくらいの頻度で更新を確かめるか」を決めておく必要があります。

もう1つの選択肢は、ページを表示するのにPHPを使わない作り(静的サイト)です。ページを配るときにプログラムが動かないので、今回の脆弱性の対象になりません。違いは静的サイトとは|WordPressとの違いにまとめています。

当社のアストロホームページも、WordPressもPHPも使わない作りです。初期費用0円・月額1,650円(税別)から、いまのホームページの乗り換えもお受けしています。

よくある質問

Q. WordPressを最新版にすれば、php2shellは防げますか?

A. 防げません。今回の脆弱性はWordPressではなく、その下で動くPHP本体にあります。WordPressの更新とは別に、PHPを修正版にする必要があります。

Q. 改ざんされていないか心配です。何を見ればいいですか?

A. 見知らぬページが検索結果に出ていないか、管理者のユーザーが増えていないか、などを確かめます。確認の手順はWordPressが改ざん・乗っ取りされたらにまとめています。

Q. ホームページを持っているだけの会社も対象ですか?

A. PHPで動いていれば対象になり得ます。更新をしていないサイトほど、古い版のPHPやプラグインが残っていることが多いので、まず版の確認から始めてください。

出典

この記事を書いた人

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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