← Back to Blog

AI受託開発を月額制で頼む|一括請負との違いと料金【2026年最新】

公開: 2026/04/16 / 最終更新: 2026/09/10 / By 佐藤 駿介

この記事について

受託開発の月額制とは何か。一括請負との違いを支払い・仕様変更・解約・ソースコードの4点で比較し、月額制が向く案件と向かない案件、契約前に必ず確認すべき5項目を、実際に月額制で開発している立場から解説します。初期費用0円・月額1万円〜の実額つき。

読了時間: 約10分
約5,182文字

結論(要点)

受託開発の月額制と一括請負の違いは支払い方ではなく「いつリスクを負うか」。一括請負は着手前に金額と仕様を確定させ、発注側が仕様の正しさを保証する。月額制は稼働してから払うため、作ってみて違ったときの損失が開発側に寄る。だから月額制は要件が固まりきっていない案件、小さく試したい案件に向き、納期と仕様が動かせない案件には向かない。契約前に確認すべきは、課金開始のタイミング、軽微な修正の線引き、最低契約期間、解約後にシステムが動くか、ソースコードの扱いの5点。当社は初期費用0円・月額1万円から、稼働するまで課金なし。上限は設けず、目安を超える規模は個別に見積もる。

AI受託開発を月額制で頼む|一括請負との違いと料金

こんにちは、合同会社SAi代表の佐藤です。当社は受託開発を月額制で請けています。この記事は、その立場から書いています。

「受託開発は数百万円を先に払うもの」と思っていた方から、「月額制でできるんですか」と聞かれることが増えました。できます。ただし月額制は、安い支払い方法ではありません。リスクを誰が持つかが違う契約です。ここを理解せずに月額制を選ぶと、あとで揉めます。

一括請負との違い、月額制が向く案件と向かない案件、契約前に確認すべき5項目を、順に書きます。

結論:違うのは支払い方ではなく「いつリスクを負うか」

一括請負では、着手する前に金額と仕様を確定させます。だから「仕様が正しいこと」を発注側が保証する形になります。作ってみて業務に合わなかった場合でも、仕様どおりに納品されていれば支払いは発生します。追加費用も出ます。

月額制では、稼働してから支払いが始まります。だから「作ってみたら違った」ときの損失は、開発側に寄ります。開発会社は、使われ続けなければ回収できません。

この違いが、そのまま向き不向きになります。

一括請負と月額制の比較

一括請負月額制
支払いの開始着手金・中間金として、作る前から稼働してから
金額の確定契約時に確定範囲に応じて月額が決まる
仕様変更原則すべて追加見積もり軽微なものは月額内が一般的
「違った」ときの損失発注側が負担開発側に寄る
解約納品後は関係終了いつでも止められる契約が多い
ソースコード譲渡されることが多い会社によって扱いが分かれる。要確認
向く案件仕様と納期が固まっている要件が動く、まず試したい

一括請負が悪いわけではありません。仕様が完全に固まっていて、納期が動かせない案件では、一括請負のほうが合理的です。金額が確定するので予算も組めます。

月額制が向く案件

要件が固まりきっていない案件。「たぶんこうすれば楽になるはず」の段階で始められます。作りながら決められるので、要件定義に何ヶ月もかけずに済みます。

まず1つの業務だけ試したい案件。請求書の発行だけ、注文書の読み取りだけ、といった単位で始めて、効果を見てから広げられます。

作った後も変わり続ける業務。取引先が増える、帳票が変わる、法改正がある。こうした業務は、納品して終わりにすると1年で使われなくなります。

社内にエンジニアがいない会社。動かなくなったときに直せる人が必要なので、運用まで込みの契約のほうが安全です。

月額制が向かない案件

納期が絶対に動かせない案件。展示会に間に合わせる、法改正の施行日に合わせる、といった案件は、責任範囲を金額で縛れる一括請負のほうが確実です。

買い切りにしたい案件。補助金の関係で資産計上したい、一度作ったら二度と触らない、という場合は月額制と合いません。

数千万円規模の開発。月額に均すと回収に何年もかかるため、そもそも月額制で請ける会社がほとんどありません。

社内に開発チームがある会社。自社で保守できるなら、月額を払い続ける理由がありません。作ってもらって引き取るほうが安く済みます。

月額制でよくあるトラブル3つ

実際に月額制で請けている立場から、揉めやすい順に書きます。

1. 解約したらシステムが止まった

一番多いトラブルです。月額制は「使用料」なのか「開発費の分割」なのかで、解約後の扱いがまったく変わります。

使用料なら、解約したら使えなくなるのが当然です。開発費の分割なら、払い終わったら手元に残るはずです。ここを曖昧にしたまま契約すると、解約時に「聞いていない」となります。

確認すべきこと:解約後にシステムが動き続けるのか。動かないなら、それは使用料型です。データは返してもらえるのか。ソースコードはどうなるのか。

2. 「軽微な修正」の線引きが曖昧

多くの月額制が「軽微な修正は月額内」と書いています。この「軽微」の定義が書いていないのが原因です。

文言の変更は軽微でしょう。では帳票に1項目足すのは。集計の条件を変えるのは。新しい取引先の様式に対応するのは。ここで認識がずれます。

確認すべきこと:具体例で聞く。「この作業は月額内か、別料金か」を3つくらい挙げて答えてもらうのが確実です。

3. 最低契約期間の縛り

月額制なのに12ヶ月の縛りがある契約は珍しくありません。実質的に一括請負を分割で払っているのと同じです。

それ自体は悪くありませんが、「いつでも解約できる」と説明されていたのに縛りがあったというのが問題になります。

確認すべきこと:最低契約期間の有無と、期間内に解約した場合の違約金。

費用の目安

依頼先の規模によって、そもそもの価格帯が違います。

依頼先費用開発期間
大手ITベンダー・SIer300万〜1,000万円以上3〜12ヶ月
中規模開発会社100万〜300万円1〜6ヶ月
小規模開発会社・個人月額1万〜10万円3日〜4週間

月額制で請けているのは、主に一番下の層です。当社の場合は初期費用0円・月額1万円から、稼働するまで課金なしです。上限は決めていません。作る範囲別の目安はこうなります。

作るもの月額の目安期間
業務の部分自動化(請求書発行など)1万〜3万円3日〜2週間
AIチャットボット1万〜4万円1〜4週間
業務システム全体(CRM・在庫・予約など)2万〜6万円2週間〜2ヶ月
大規模な基幹システム連携個別見積もり3ヶ月〜

自社の場合はいくらか、その場で概算を出せます → AI導入の費用と概算見積もり(選ぶだけ・送信不要)

なぜ月額1万円台が成立するのか

技術力を落としているからではありません。会社の構造コストの差です。

大手の300万円の見積もりの内訳は、おおよそこうなっています。

  • オフィス賃料:約20%
  • 営業・管理部門の人件費:約25%
  • 下請けマージン:約20%
  • 実際の開発:30〜40%

300万円払っても、コードを書く人の手元に届くのは約100万円です。大きなオフィスを持たず、営業担当を置かず、下請けに出さなければ、この60〜70%が要らなくなります。

当社は代表である開発者が、ヒアリングから開発・運用まで直接担当しています。だから月額1万円台から請けられます。かわりに、数千万円規模の案件や常駐は請けられません。

契約前に確認する5項目

月額制を選ぶなら、この5つだけは書面で確認してください。

  1. 課金はいつ始まるか。契約時か、納品時か、稼働してからか。当社は稼働してからです
  2. 「軽微な修正」の具体例。3つ挙げて、月額内か別料金かを答えてもらう
  3. 最低契約期間と違約金。「いつでも解約可」と口頭で言われても、書面を見る
  4. 解約後にシステムは動くか。止まるなら使用料型。データの返却方法も確認する
  5. ソースコードの扱い。譲渡か、貸与か、相談かを明確にする

5番目について、当社の場合を正直に書きます。当社は月額制のため、ソースコードが自動的に譲渡される契約にはしていません。ご要望があれば契約時に個別に取り決めます。データはお客様のものなので、いつでもお渡しできる形式で提供します。「月額制なのに買い切りと同じ権利がもらえる」と説明する会社があれば、その分は月額に乗っているはずなので、根拠を聞いたほうがいいです。

よくある質問

Q. 受託開発の月額制とは何ですか?

開発費を一括で支払うかわりに、稼働後に毎月定額を支払う契約形態です。支払い方だけでなく、リスクの持ち方が変わります。一括請負では仕様の正しさを発注側が保証しますが、月額制では「作ってみたら違った」ときの損失が開発側に寄ります。かわりに、解約後の扱いやソースコードの権利は会社ごとに条件が異なるため、契約前の確認が必要です。

Q. 月額制と一括請負、どちらが安いですか?

期間によります。月額3万円なら3年で108万円なので、一括請負で100万円の案件なら3年で逆転します。ただし一括請負は納品後の保守が別料金になることが多く、月額制は保守込みが一般的です。総額ではなく、いつまで使うか・誰が直すかで比べてください

Q. 月額制はいつでも解約できますか?

会社によります。最低契約期間が6〜12ヶ月ある契約も珍しくありません。当社は最低契約期間を設けていません。効果が見合わなければ解約いただけます。

Q. 解約したらシステムは使えなくなりますか?

これも会社によります。月額が「使用料」なら止まり、「開発費の分割」なら残るのが原則です。契約書のどちらの性質かを確認してください。当社は解約時の扱いを契約時に明記し、データはお渡しできる形式で提供します。

Q. AI受託開発の費用相場はいくらですか?

依頼先の規模で変わります。大手ITベンダー・SIerは300万〜1,000万円以上、中規模開発会社は100万〜300万円、小規模開発会社・個人は月額1万〜10万円が目安です。この差は技術力ではなく、オフィス賃料・営業人件費・下請けマージンといった構造コストの差です。

Q. 開発期間はどのくらいですか?

業務の部分自動化なら3日〜2週間、AIチャットボットは1〜4週間、業務システム全体は2週間〜2ヶ月が目安です。月額制は稼働してから課金が始まるため、開発期間が長引くほど開発側の負担になります。だらだら伸びない構造になっているのは、月額制の利点のひとつです。

Q. 合同会社SAiの条件を教えてください

初期費用0円、月額1万円から(税別)。上限は設けておらず、下表の目安を超える規模は個別に見積もります。着手金・中間金はなく、課金は稼働してからです。最低契約期間はありません。軽微な修正・更新は回数を気にせず月額内で対応します。数千万円規模の開発と常駐は請けていません。取引条件の全項目は料金ページに公開しています。

まとめ

  • 月額制と一括請負の違いは支払い方ではなく、「作ってみたら違った」ときの損失を誰が負うか
  • 月額制が向くのは、要件が動く案件、まず試したい案件、作った後も変わり続ける業務
  • 向かないのは、納期が動かせない案件、買い切りにしたい案件、社内に開発チームがある会社
  • 揉めるのは決まって解約後の扱い・「軽微な修正」の線引き・最低契約期間の3つ。契約前に書面で潰す

当社は初期費用0円・月額1万円〜、稼働するまで課金なしで請けています。合わない案件は事前にお断りします。

自社の場合の概算を出す(選ぶだけ・送信不要)料金と取引条件の全項目動くデモを触ってみる

関連記事:

About the Author

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

More Articles

他のおすすめ記事

AI・RPA導入の無料相談を実施中

この記事を読んで「自社でも効果が出そう」と思われましたら、お気軽にご相談ください。現状分析から最適プランのご提案まで、すべて無料で対応いたします。