自分でやるなら、ここまでExcelでできる
Excelの見積書は、関数・テンプレート・マクロの3つで、かなりのところまで自動にできます。すべてを順番に入れる必要はありません。困っているところに合うものだけを使います。
関数で、単価表から自動計算する
単価表を別のシートに作り、VLOOKUP関数で品目のコードから品名・単価・単位を引きます。小計はSUM、消費税と端数はROUNDDOWN(切り捨て)などで計算します。
=VLOOKUP(A5,単価表!A:D,2,FALSE) // 品名
=VLOOKUP(A5,単価表!A:D,3,FALSE) // 単価
=ROUNDDOWN(SUM(E5:E20)*0.1,0) // 消費税(切り捨て)
単価が変わったら単価表だけを直せば、これから作る見積書に反映されます。
テンプレートと入力規則で、書き方をそろえる
敬称(御中・様)、支払条件、税込・税抜の表示をドロップダウンにします。入力規則で「数量はマイナス不可」「日付は今日以降」のような決まりを入れると、担当者による書き方の違いが減ります。
マクロ(VBA)で、繰り返しの操作をまとめる
見積番号の採番、PDFでの保存、ファイル名の付け方など、毎回同じ操作はマクロにまとめられます。ただし、作った人しか直せない、Excelの版や会社のセキュリティ設定で動かなくなる、という弱点があります。処理の中身と直し方を書き残しておきます。
Excelでは足りなくなるとき
次のどれかに当てはまると、Excelのファイルを直し続けるより、見積書を作る仕組みを別に持つほうが楽になります。
- 取引先ごとに単価や掛け率が違い、その管理が1つのシートに収まらない
- 複数の人が見積書を作り、どれが最新のファイルか分からなくなる
- 見積から請求書・入金の確認までを、二度打ちせずにつなげたい
- メールやLINEで来た依頼の内容を、見積書に写す手間が大きい
この場合も、取引先から見た見積書の様式は変えずに作れます。
4つの方法の選び分け
| 方法 | 合う状況 | 確かめること |
|---|---|---|
| 関数 | 計算と単価の引き方が決まっている | 単価表を誰が直すか |
| テンプレート | 書き方や項目をそろえたい | 税率・単価の変更をどう反映するか |
| マクロ | 同じファイル操作を毎回くり返す | 作った人がいなくなっても直せるか |
| 見積書の仕組みを作る | 取引先が多い、作る人が多い、請求までつなげたい | 今の様式・単価表・承認の流れ |
件数の多さだけで決めず、例外の多さと、直す人がいるかどうかで選びます。
頼む前にそろえておくもの
- 今の見積書を1枚(Excelのままで構いません)
- 単価表(取引先ごとの掛け率があればそれも)
- 消費税と端数の処理、見積の有効期限、誰が確認してから送るか
この3つがあれば、自動化できる範囲と月額を、作る前にお伝えできます。
よくある質問
Q. Excelをやめる必要はありますか?
ありません。今の見積書の様式を残したまま、計算やPDFの作成、単価表の管理だけを仕組みにすることもできます。Excelで入力を続け、出力だけを整える形も選べます。
Q. 費用はいくらかかりますか?
見積書の作成だけなら、月額1万〜3万円(税別)・初期費用0円が目安です。稼働してから課金が始まり、最低契約期間はありません。請求・入金の確認までつなげる場合は、範囲によって上がります。Excelの関数で足りる場合は、そうお伝えします。
Q. 会計ソフトとつなげられますか?
お使いの会計ソフトに、データを取り込む機能や外部と連携する仕組みがあれば、つなげられます。プランによって使える機能が違うので、ご相談のときに確認します。
Q. 単価や取引先の情報を、AIに渡して大丈夫ですか?
見積書の計算そのものにAIは使いません。メールの依頼文から品目を読み取るなど、AIを使う部分がある場合は、どの情報をどこへ送るかを決めてから作ります。
Q. 作ったあと、単価の改定や様式の変更は頼めますか?
通常の修正や単価表の更新は月額に含みます。作った担当者が、そのまま直します。
見積書を出したあとの請求・入金までまとめた事例は、IT受託開発会社の事例にあります。月額で開発を頼む仕組みについては、月額制受託開発とはにまとめています。