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ワークフローシステム比較8選|料金を実査+自社開発の判断軸【2026年最新】

公開: 2026/09/15 / By 佐藤 駿介

この記事について

ワークフローシステム8製品の料金を公式サイトで実査して比較。月額300円〜のクラウド型から、料金非公開の製品まで。稟議・申請・承認をデジタル化する際の選び方と、既製品で詰まったときの自社開発の判断軸を解説。

読了時間: 約12分
約5,808文字

結論(要点)

ワークフローシステムは月額300円〜500円/ユーザーが相場だが、8製品中3製品は料金を公開していない。承認ルートが金額や部門で複雑に分岐する場合、既製品の設定では表現しきれず運用が回らないことがある。その場合は初期費用0円・月額1万円〜の自社開発も選択肢になる。

「稟議書が部長の机の上で止まっていて、今どこにあるのか分からない」 「承認をもらうためだけに出社している」 「申請書のExcelテンプレートが部署ごとにバラバラで、集計ができない」

紙とハンコ、あるいはExcelとメールで承認を回している会社から、こうした相談をよく受けます。

本記事では、ワークフローシステム8製品の料金を公式サイトで実際に調べて比較します。あわせて、既製品では承認フローを表現しきれない場合の自社開発という選択肢についても書きます。

ワークフローシステムとは

申請・承認・決裁の流れを、紙やメールではなくシステム上で回す仕組みです。稟議、経費申請、休暇届、契約書のチェック依頼など、「誰かの承認をもらってから進む業務」が対象になります。

導入で変わること

  • 申請がいま誰のところで止まっているか、申請者本人が見える
  • 承認者はスマホからでも押せるので、出社や捺印のための移動がなくなる
  • 金額や種類によって、承認ルートを自動で切り替えられる
  • 過去の申請が検索できる。監査や証跡の提出に使える
  • 誰が何を承認したかが記録に残る

紙の運用と比べたとき、いちばん効くのは「止まっている場所が見える」ことです。処理速度そのものより、探す手間と催促の手間が消えます。

選ぶときの4つのポイント

ポイント1:料金が公開されているか

後述しますが、ワークフローシステムは料金を公開していない製品が珍しくありません。比較検討の段階で見積もりを取る必要があるかどうかは、それだけで手間の差になります。

ポイント2:承認ルートをどこまで表現できるか

いちばん詰まるのがここです。「金額が10万円を超えたら部長も承認に入る」「申請者の部署によって承認者が変わる」「経理と法務の両方が承認したら次へ進む」といった条件分岐を、設定画面だけで組めるかを必ず確認してください。

ポイント3:既に使っているものと合うか

Google Workspace を使っているなら、そこに乗る製品があります。サイボウズを使っているなら、ワークフロー機能が最初から付いている場合があります。新しく契約する前に、手元のものに機能がないかを見たほうが早いことがあります。

ポイント4:紙の帳票をそのまま再現する必要があるか

「今の申請書のレイアウトを変えたくない」という要望は現場から必ず出ます。帳票のレイアウトを画面上で再現できる製品と、フォーム形式に置き換わる製品があります。ここは好みではなく、運用が回るかどうかの問題なので先に決めてください。

ワークフローシステム比較8選

掲載順は優劣を示すものではありません。料金は2026年9月15日時点で各社の公式サイトに記載されていた内容です。最新の情報は各社にご確認ください。

1. ジョブカンワークフロー(Donuts)

項目内容
初期費用0円
月額300円/1ユーザー(上位プランは400円・600円)
最低利用料金月額5,000円
無料お試し30日

公式サイトで料金を明示している製品のひとつ。最低利用料金が月5,000円なので、300円プランの場合は17人程度から損をしない計算になります。それ以下の人数だと1人あたりの単価は上がります。

2. X-point Cloud(エイトレッド)

項目内容
初期費用0円
月額500円×ユーザー数(税抜)
年払い475円×ユーザー数×12
特徴紙の帳票レイアウトを画面で再現しやすい

申請書の見た目を紙に近づけたい場合に候補になります。年払いにすると1ユーザーあたり月25円下がります。

3. rakumo ワークフロー

項目内容
初期費用不要
月額500円/1ユーザー(年額6,000円)
前提Google Workspace(有料版)が必要

Google Workspace の中で完結させたい会社向けです。逆に言うと、Google Workspace を使っていない会社は選べません。ここは料金表より先に確認してください。

4. コラボフロー(コラボスタイル)

項目内容
初期費用0円
月額公式サイトに記載なし(3プラン・要問い合わせ)
オプション帳票出力 月額50円/モバイルアプリ 月額150円 など(1ユーザーあたり)

本体価格は問い合わせが必要ですが、オプションの価格は細かく公開されています。kintone、サイボウズ Office、Garoon、LINE WORKS、Microsoft Teams、クラウドサイン、GMOサインなど連携先が多いのが特徴です。

5. kickflow

項目内容
初期費用0円
月額公式サイトに記載なし

初期費用0円は明示されていますが、月額は問い合わせが必要です。

6. ジンジャーワークフロー(jinjer)

項目内容
初期費用公式サイトに記載なし
月額公式サイトに記載なし
特徴勤怠・人事労務など同社の他製品とまとめて使える

人事労務まわりを同じシリーズで揃えたい場合の選択肢です。料金は見積もりになります。

7. kintone(サイボウズ)

項目内容
初期費用無料
月額1,000円/1,800円/3,000円(コース別・1ユーザー)
位置づけワークフロー専用ではなく、業務アプリを作る基盤

ワークフロー専用製品より単価は上がりますが、申請以外の業務アプリも同じ基盤で作れます。「ワークフローだけのために契約するか、業務全体の受け皿にするか」で判断が変わります。

8. サイボウズ Garoon

項目内容
初期費用0円
月額900円〜/1ユーザー
位置づけグループウェア。ワークフロー機能を内蔵

すでに Garoon を使っているなら、ワークフロー機能が最初から含まれています。新しく契約する前に、手元の管理画面を確認してください。

実際に調べて分かったこと:3製品は料金を公開していない

今回、8製品の公式サイトを1件ずつ開いて料金表を確認しました。結果はこうなりました。

区分製品
月額を公開ジョブカンワークフロー、X-point Cloud、rakumo、kintone、Garoon
初期費用のみ公開コラボフロー、kickflow
どちらも非公開ジンジャーワークフロー

8製品中3製品は、月額を知るために問い合わせが必要です。

これは各社の方針なので良し悪しの話ではありませんが、検討する側からすると「3社に見積もりを依頼してから比較を始める」ことになります。数人規模の会社がワークフローを入れたいだけのとき、この手順はかなり重いです。

公開されている範囲でいうと、専用製品の相場は月額300〜500円/1ユーザーです。10人なら月3,000〜5,000円、30人なら月9,000〜15,000円が目安になります。ただしジョブカンのように最低利用料金が設定されている場合があるので、少人数の会社は総額で見てください。

ケース別おすすめ

ケース候補
とにかく安く始めたい(17人以上)ジョブカンワークフロー
紙の申請書のレイアウトを変えたくないX-point Cloud
Google Workspace を使っているrakumo ワークフロー
サイボウズ製品を既に使っているGaroon のワークフロー機能
他システムとの連携が多いコラボフロー
申請以外の業務アプリも作りたいkintone
人事労務をまとめて揃えたいジンジャーワークフロー
承認ルートが自社独自で既製品に入らない自社開発(後述)

既製品で詰まる3つのパターン

SaaS型のワークフローは「多くの会社に共通する承認の形」を前提に設計されています。大半の会社はこれで足ります。ただし、次のような場合は設定だけでは表現しきれないことがあります。

1. 承認ルートが条件で複雑に分岐する

「金額」「部署」「案件の種類」「取引先の与信区分」が組み合わさって承認者が変わる場合です。2つまでの条件なら多くの製品で組めますが、3つ以上が絡むと設定画面では追いきれなくなります。

2. 基幹システムのデータを見ながら承認したい

「在庫を見て発注を承認する」「与信残高を見て取引を承認する」のように、承認の判断に他システムの数字が要る場合です。画面を行き来する運用になると、結局スピードが上がりません。

3. 申請と同時に別の処理が走る必要がある

承認された瞬間に発注書を生成する、在庫を引き当てる、担当者に作業指示を出す、といった処理です。承認で完結せず、その先の業務まで繋がっているケースです。

この3つに当てはまる場合、既製品を無理に使うと「システムに入れたのに、結局Excelと二重管理」という状態になりがちです。

自社開発を検討すべきかの判断軸

以下に複数当てはまるなら、作ったほうが結果的に安く済むことがあります。

  • 承認ルートの分岐が3条件以上ある
  • 承認の判断に、別システムのデータが必要
  • 承認後に自動で走らせたい処理がある
  • 既製品を検討したが、要望を満たすには上位プランやオプションが必要で、結局高くなる
  • 100人以上いて、1ユーザー単価の積み上げが大きい

逆に、申請して承認をもらうだけなら、既製品のほうが速くて安いです。そこは無理に作る必要はありません。

当社では初期費用0円・月額1万円〜で、自社の承認フローに合わせた業務システムを作っています。稼働するまで費用はいただきません。ワークフローだけでなく、その後ろの処理まで含めて1つにまとめられるのが、既製品との違いです。

判断に迷う場合は、kintone vs フルスクラッチ開発も参考にしてください。既製品の設定でどこまでいけるか、どこから作る話になるかを整理しています。

また、発注前に契約で確認すべき点はベンダーロックインとは|回避策と6構成の比較にまとめました。ソースコードの著作権やデータの持ち出しは、作る前に決めておく必要があります。

導入の4ステップ

Step 1:いま回っている申請を全部書き出す

種類、件数、承認者、かかっている日数を書き出します。だいたい想像より種類が多く、使われていない申請書も出てきます。ここで減らせるものは減らしてください。

Step 2:分岐の条件を数える

承認者が変わる条件がいくつあるかを数えます。この数字が、既製品で足りるかどうかの判断材料になります。

Step 3:2〜3製品を無料お試しで触る

資料だけで決めないでください。実際に自社の申請を1つ作ってみると、設定画面で組めるかどうかがすぐ分かります。

Step 4:使う人が多い申請から始める

全部を一度に移すと現場が混乱します。件数の多い申請から1つずつ移すほうが、結果的に早く定着します。

実際に作った例

当社で手がけた、承認と業務処理が繋がっているシステムの例です。

よくある質問

Q. 何人くらいから導入する価値がありますか?

承認者が2人以上いて、申請が月20件を超えるあたりから、探す手間より導入の手間のほうが小さくなります。人数より「止まっている場所が分からなくて困っているか」で判断してください。

Q. 電子帳簿保存法やインボイス制度への対応は?

製品によって対応範囲が違います。経費精算や請求書の受領を含める場合は、その製品が法対応をうたっているかを必ず確認してください。ワークフロー機能だけでは対応しきれない場合があります。

Q. 紙の運用と並行して進められますか?

進められますが、期間を決めてください。並行期間が長引くと「紙のほうが早い」となって元に戻ります。申請の種類ごとに切り替え日を決めるのが現実的です。

Q. 自社開発だとどれくらいかかりますか?

規模によりますが、承認フローと一覧・通知までであれば、当社では初期費用0円・月額1万円〜でお受けしています。基幹システムとの連携が入る場合は個別見積もりになります。詳しくは料金ページをご覧ください。

まとめ

ワークフローシステムの相場は月額300〜500円/1ユーザーです。ただし今回調べた8製品のうち3製品は月額が非公開で、比較するには見積もりが必要でした。

まずは無料お試しがある製品を2〜3社触ってみて、自社の承認ルートが設定画面で組めるかを確かめてください。そこで詰まるようなら、作る話に切り替えたほうが早いです。

「うちの承認フローは既製品に入るのか分からない」という段階でのご相談でも構いません。お問い合わせからどうぞ。作る本人が直接お話を聞きます。

About the Author

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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