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kintone vs フルスクラッチ開発|費用と5つの判断基準

公開: 2026/08/13 / By 佐藤 駿介

この記事について

kintoneの月額が人数分だけ増えて悩んでいませんか?本記事ではkintoneとフルスクラッチ開発の費用構造を実際の料金で比較し、損益分岐点・向き不向き・移行の判断基準5つを解説します。ユーザー数の増加に悩む方は必見です。

読了時間: 約15分
約7,256文字

結論(要点)

kintoneは1ユーザー1,800円(スタンダード・税別)で最小10ユーザーからのため、月18,000円が実質の下限。人数が増えるほど月額が比例して増える。一方フルスクラッチ開発は機能量で費用が決まり人数では増えない(SAiは初期0円・月1万円〜、機能を盛り込んでも月3〜5万円が上限の目安)。分岐点は「使う人数が20人を超えるか」と「社内に作り替えられる人がいるか」の2つ。自分たちで作りながら業務を固めたい段階はkintone、業務が固まって人数と外部ユーザーが増える段階はフルスクラッチが有利。

kintone vs フルスクラッチ開発|費用と5つの判断基準

こんにちは、合同会社SAi代表の佐藤です。ここ1年で明らかに増えた相談があります。「kintoneで業務システムを回しているのですが、人数が増えて月額が思ったより膨らんできました。自社で作り直したほうが安いんでしょうか」——。

先に立場を明かしておくと、私はkintoneを否定する側の人間ではありません。実際、お客さまに「それはkintoneのままでいいと思います」とお伝えすることもあります。この記事では、両者の費用構造の違いを実際の料金で比べたうえで、どちらを選ぶべきかの判断基準を、開発を請ける側の本音で整理します。

結論:分岐点は「人数」と「作り替える人がいるか」の2つです

比較項目kintoneフルスクラッチ開発
費用の増え方使う人数に比例して増える機能の量で決まる。人数では増えない
実質の下限月18,000円(スタンダード×最小10人)月1,650円〜(HP)/月1万円〜(業務システム)
始めるまで契約すればその日から自分で作れる要件を決めてから作る(最短3日)
作り替え社内の担当者が自分で直せる開発側に依頼する
業務との適合標準的な申請・台帳管理は得意特殊なフローもそのまま作れる

判断を分けるのは、この2つだけです。使う人数が20人を超えていくか、そして社内に業務システムを作り替えられる人がいるか。この2点が決まれば、答えはほぼ自動的に出ます。理由を順に見ていきます。

kintoneの費用は「1人あたり×人数」で増えます

kintoneの公式料金は以下のとおりです(税別・2026年8月時点)。

コース月額(1ユーザー)最小ユーザー数外部連携・プラグイン
ライト1,000円10ユーザー使えない
スタンダード1,800円10ユーザー使える
ワイド3,000円1,000ユーザー使える

ここで見落とされがちな点が3つあります。

1つ目は、最小10ユーザーからということ。5人の会社でも10ユーザー分の料金がかかるので、スタンダードなら月18,000円が実質の下限です。

2つ目は、プラグインと外部連携がスタンダード以上でしか使えないこと。kintoneは「プラグインで足りない機能を補う」使い方が前提になりやすいので、実務ではスタンダード(1,800円)が標準的な選択になります。そしてプラグインや連携サービスを足すと、1つあたり月数千円〜が上乗せされます。

3つ目は、社外の人に使わせると別料金になること。取引先や顧客に入力してもらう場合はゲストユーザーの追加費用(スタンダード以上で1ユーザー1,440円)がかかります。「協力会社50社に日報を入れてもらう」のような使い方をすると、ここが一気に効いてきます。

つまりkintoneの費用は、使う人が増えるほど、社外に広げるほど、比例して増える構造です。人数が少なく社内利用に収まっている間は非常に安く、そこを超えると効いてくる。これはkintoneの欠点ではなく、そういう料金設計だという話です。

フルスクラッチ開発の費用は「機能の量」で決まります

一方、受託でシステムを作る場合の費用は、人数ではなく作る機能の量で決まります。当社の場合、初期費用0円・月額1万円〜(税別)で、機能を盛り込んでも月3〜5万円が上限の目安です。

重要なのは、ここに人数の概念がないことです。使うのが10人でも50人でも、社外の協力会社に使ってもらっても、月額は変わりません。ユーザーを増やすたびに費用を気にする必要がなくなるのは、実務上かなり大きい違いです。

もちろん一般論として、フルスクラッチ開発は初期費用が数十万円〜数百万円かかるのが相場です。当社が初期0円でやれているのは、大きなオフィスを持たず、営業担当を挟まず、開発者が直接ヒアリングして作っているからです(詳しくはAI導入費用の相場で解説しています)。稼働するまで課金は始まりませんし、最短3日で使い始められます。

費用の分岐点:10人で並び、20人で開きます

実際の金額で並べてみます(税別・年額。kintoneはスタンダード、当社は月2万円規模のシステムを想定)。

使う人数kintone(年額)フルスクラッチ(年額)
10人216,000円240,000円kintoneが有利
20人432,000円240,000円約19万円の差
30人648,000円240,000円約41万円の差
50人1,080,000円240,000円約84万円の差

10人前後ではkintoneのほうが安く、20人を超えると逆転します。そして人数が増えるほど差は開き続けます。ここにプラグイン代やゲストユーザー代が乗ると、分岐点はさらに手前に来ます。

ただし、この表だけで決めるのは危険です。反論として正しいのは「kintoneは自分たちで作れるぶん、作り替えのたびに外注費が発生しない」という点です。逆にフルスクラッチは作る前に要件を決める手間がかかります。金額表は判断材料の1つでしかないので、次の5項目とセットで考えてください。

判断基準5つ

1. 使う人数と、今後の増減

現在の人数だけでなく、2年後の人数で計算してください。パート・アルバイトを含めて全員がシステムを触る業種(飲食・小売・介護・建設現場など)は、想定より人数が膨らみます。人数が増える見込みがあるなら定額のフルスクラッチが有利、10人以下で固定ならkintoneで十分です。

2. 社外の人が使うか

取引先・協力会社・顧客に入力してもらう設計なら、kintoneではゲストユーザー料金が積み上がります。受注管理日報を社外まで広げたい場合は、この時点でフルスクラッチが有力です。

3. 作り替えるのは誰か

ここが実は一番重要です。kintoneの価値は「情報システム担当や現場のリーダーが、自分で直せる」ことにあります。社内にその人がいて、その人に時間があるなら、kintoneは強い選択肢です。逆に「作れる人がいない」「担当者が退職して誰も触れなくなった」という状態なら、ノーコードの利点は失われています。この状態が、ご相談で一番多いパターンです。

4. 標準的な業務か、特殊なフローか

申請・承認・台帳管理といった一般的な形なら、kintoneはよく当てはまります。一方、業界特有の計算ルール、変則的なシフト、独自の在庫の数え方などは、ノーコードだと「近いけれど違う」形に妥協することになりがちです。妥協した結果、現場が使わずにExcelに戻る——これが失敗の典型です(中小企業のDXが失敗する理由でも触れています)。勤怠在庫は特にこの傾向が出ます。

5. やめるときのこと

意外と確認されないのが出口です。kintoneはCSVで書き出せますが、アプリの構造やプラグインで実現した処理はそのまま持ち出せません。フルスクラッチは自社専用の資産になりますが、作った会社に依存しない形(ソースコードとデータの所在が明確な状態)で契約しているかは確認してください。入るときの安さより、出るときの自由度で見ると判断が変わることがあります。

kintoneが正解のケース/フルスクラッチが正解のケース

正直に書きます。以下に当てはまるなら、kintoneのままがおすすめです。

  • 使う人数が10人前後で、今後も大きく増えない
  • 社内に自分で作り替えられる人がいて、その時間もある
  • 業務のやり方がまだ固まっておらず、試しながら決めたい
  • 標準的な申請・承認・台帳管理が中心
  • 既存のプラグインで必要な機能が埋まっている

逆に、以下ならフルスクラッチ開発を検討する価値があります。

  • 使う人数が20人以上、または増えていく見込み
  • 取引先や顧客にも使ってもらいたい
  • 作れる担当者がいない(または辞めてしまった)
  • 業務フローが業界特有で、既製品では毎回どこか妥協している
  • 既存システム(会計・販売管理など)との連携が中心の要件
  • 現場がスマホ中心で、使いやすさが定着率を左右する

3つ目の「作れる担当者がいない」に当てはまる場合、kintoneの月額は使っていない自由度に払っている費用になりがちです。この場合はコスト面でも実用面でも見直す価値が高いと思います。

現実的な第三の道:重い1業務だけ切り出す

「全部を作り直す」以外の選択肢もあります。実務でいちばん多いのは、kintoneは残したまま、いちばん重い業務だけを切り出して作るやり方です。

たとえば、社内の情報共有と申請はkintoneのまま、協力会社50社に入力してもらう日報だけを別に作る。あるいは、毎月の集計だけを自動化して、結果をkintoneに戻す。これならライセンス数を増やさずに済み、移行のリスクも小さくなります。当社はkintone・freee・Salesforce・Slackなどとの連携を前提に作れるので、この形の相談が実は一番多いです。

いきなり全面移行を決める必要はありません。いま一番お金と時間が漏れている1業務から見ていくのが安全です。

ESTIMATE

「うちの場合、どっちが安いか」を一緒に計算します

使う人数・業務内容・既存システムを伺えば、フルスクラッチにした場合の概算と、kintoneのままがよいかの判断材料をお伝えします。初期費用0円・月額1万円〜(税別)、稼働するまで課金なし、最短3日。100社以上の中小企業を支援してきた開発者が直接お話しします。

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当社の実際の料金はこちら:開発内容別の月額目安・開発例・よくある質問をまとめています → AI開発の料金・費用

よくある質問

Q. kintoneは高いのでしょうか?

A. 人数次第です。スタンダード(1ユーザー1,800円・税別)は最小10ユーザーからなので月18,000円が下限で、10人前後なら割安です。20人で月36,000円、50人で月90,000円と人数に比例するため、規模が大きくなるほど定額のフルスクラッチ開発(当社は月1万円〜、機能を盛り込んでも月3〜5万円が上限の目安)に対して不利になります。

Q. フルスクラッチ開発の費用相場はいくらですか?

A. 一般的には初期費用数十万円〜数百万円が相場です。当社は初期費用0円・月額1万円〜(税別)で、大きなオフィスを持たず開発者が直接対応することでこの価格を実現しています。稼働するまで課金は発生しません。

Q. kintoneからの移行でデータは引き継げますか?

A. データはCSVで書き出せるので引き継げます。ただしアプリの構造やプラグインで実現していた処理はそのまま移せないため、その部分は作り直しになります。移行時は「今の画面をそのまま再現する」のではなく、本当に必要な項目だけを持っていくほうが結果的にうまくいきます。

Q. kintoneのほうが早く始められますか?

A. 「とりあえず触り始める」という点ではkintoneが早いです。契約すればその日から自分でアプリを作れます。フルスクラッチは要件を決める時間が必要ですが、当社の場合は素材と要件が揃っていれば最短3日で稼働できます。業務のやり方がまだ固まっていない段階ならkintoneで試し、固まってから作り込むという順番も現実的です。

Q. kintoneと自社システムの併用はできますか?

A. できます。実務では一番多いパターンです。kintoneは残したまま、負荷の高い業務だけを切り出して作り、APIで連携させます。ライセンス数を増やさずに済み、移行のリスクも小さく抑えられます。

Q. ユーザーが増えても料金は変わりませんか?

A. フルスクラッチで作った自社システムなら、使う人数が増えても月額は変わりません。社外の協力会社や顧客に使ってもらう場合も追加ライセンスは不要です。ここがユーザー数課金のサービスとの最大の違いです。

まとめ:金額表より「作れる人がいるか」で決まる

  • kintoneは1ユーザー1,800円×最小10人=月18,000円が実質の下限。人数に比例して増える
  • フルスクラッチは機能量で決まり、人数では増えない(当社は初期0円・月1万円〜)
  • 費用の分岐点はおおよそ20人。プラグインやゲストユーザーを使うとさらに手前に来る
  • ただし判断の主役は金額ではなく「社内に作り替えられる人がいるか」
  • 全面移行より、重い1業務だけ切り出してkintoneと併用が現実的な着地点

「うちの人数と業務だと、どちらが得か」は、条件を伺えば具体的な金額で比較できます。業務システム開発の内容をご覧いただくか、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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