こんにちは、合同会社SAiの佐藤です。中小企業の業務システムを作っていて、日報まわりの相談は「アプリを入れたのに、書くだけで終わっている」という形で来ることが多いです。
この記事では、日報アプリ8つを公式ページの料金(2026年9月に確認)で比べたうえで、誰が読むか・何に使うかから選ぶ順番を書きます。営業日報・作業日報・運転日報で見るべき点が違うので、そこも分けています。
結論:人数と料金より先に「日報を誰が読んで、何に使うか」を決める
日報アプリで失敗するのは、料金で選んだときではなく、読む人と使い道を決めずに入れたときです。書く側の手間は減っても、読まれなければ紙のときと同じ「提出して終わり」になります。
先に答えを書きます。
- 5人以下で、まず紙とExcelをやめたい:日報くん(5名で月990円)か、LINE WORKS(30人まで無料)
- 上司や同僚がコメントを返す文化を作りたい:gamba!(1人898円〜)か nanoty(20名で月12,000円〜)
- 誰が何に何時間使ったかを数字にしたい:Pace(1人550円)
- 日報を顧客や案件の記録と結びつけたい:kintone(1人1,000円〜・10人から)か Knowledge Suite(月55,000円〜・人数無制限)
- 写真が主役の現場:houren.so(1人なら無料)
- 項目が特殊で、どれも合わない:自社に合わせて作る(初期費用0円・月額1万〜3万円)

選び方の軸は4つ
1. 誰が読むか
読む人が上司1人なら、コメント機能もタイムラインも要りません。チームで読み合わせるなら、SNSのように反応が返る形(gamba!・nanoty)が向きます。
2. 何に使うか
「業務の記録」なら、写真と検索があれば足ります。「工数の集計」なら、時間を入れる仕組みが要ります。「営業の管理」なら、顧客と案件に日報がぶら下がる構造が要ります。ここで選ぶツールが分かれます。
3. 現場で書けるか
スマホで、移動中や現場で、2〜3分で書けるか。選択式の項目が多いほど定着します。写真とGPSは、建設・保守・配送では必須です。
4. 集計と連携
月末に誰が集計するのか。CSVで出せるか、勤怠や販売管理につながるか。ここを見ないと、アプリを入れても月末の手作業が残ります。
日報アプリ8つの比較表
料金は各社の公式ページを2026年9月に確認したものです。税込・税抜の表記は各社に合わせています。変わることがあるので、契約前に公式ページで確かめてください。
| ツール | 料金の考え方 | 1人あたりの目安 | 向く現場 |
|---|---|---|---|
| gamba!(ガンバ) | 1人898円/月(年払い)・1,078円/月(月払い)。5人から | 約900〜1,100円 | 営業・店舗。コメントで読み合う |
| nanoty(ナノティ) | 20名12,000円・50名26,000円・100名50,000円/月(税抜)。10名追加パックあり | 500円〜(各プランの上限人数で使った場合、約500〜600円) | 全業種。シンプルに定着させたい |
| 日報くん | 5名990円・60名3,300円・100名5,280円・200名10,560円/月(税込) | 数十円〜200円 | 少人数〜中規模。まず紙をやめたい |
| Pace(ペース) | 1人550円/月(税込)。必要な人数分だけ | 550円 | 制作会社など、工数を数字にしたい |
| houren.so(ホウレンソウ) | 1人・3グループまで無料。組織利用は要問い合わせ | 0円〜 | 建設・保守。写真が主役 |
| kintone(日報アプリ) | ライト1,000円・スタンダード1,800円/月(税抜)。10人から | 1,000〜1,800円 | 日報を顧客・案件・他の業務と一体で |
| LINE WORKS | 30人まで無料。スタンダード450円/月(年額契約)〜 | 0〜540円 | LINEに慣れた現場。まず連絡と一緒に |
| Knowledge Suite | SFAスタンダード55,000円/月〜。ID数無制限 | 人数が多いほど下がる | 営業組織。SFAと日報を一体で |
各ツールの特徴
1. gamba!(ガンバ)|読み合う日報
提供:株式会社gamba
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 1人898円/月(年払い・年額10,780円)、1,078円/月(月払い)。5ユーザーから |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料期間 | 15日間 |
日報がタイムラインに流れ、いいねとコメントが付く形です。書いた人に反応が返るので、「読まれている」が分かります。営業所が分かれている会社や、店舗が複数ある会社で、日報を通じてつながりを作りたいときに向きます。
弱点は、5人から・1人あたり約900円〜と、少人数の会社には割高に感じやすいことです。
2. nanoty(ナノティ)|人数枠で払う、シンプルな日報
提供:株式会社サンロフト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | スモール(20名)12,000円、ミディアム(50名)26,000円、ラージ(100名)50,000円/月(税抜)。10名単位の追加パックあり |
| 初期費用 | 公式ページに記載なし |
| 無料期間 | 15日間 |
人数枠で払う料金体系なので、各プランの上限人数で利用した場合、1ユーザーあたり約500〜600円と低価格です。機能はプランで変わらず、日報・タスク・集計・社員リストに加えて、社内のコミュニティ機能やGoogle・Microsoft 365の連携が使えます。
弱点は、人数が枠の下限に近いと1人あたりが高く見えることです(20名枠を8人で使えば1人1,500円)。
3. 日報くん|まず紙とExcelをやめるための最安クラス
提供:BPS株式会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | ミニマム(5名)990円、S(60名)3,300円、M(100名)5,280円、L(200名)10,560円/月(税込)。年払いは2か月分お得 |
| 初期費用 | 0円 |
| 無料期間 | 無料トライアルあり |
60名で月3,300円なので、1人あたりは数十円です。機能はテキスト・写真・コメントに絞られていて、覚えることが少ない。「まず全員に書いてもらう」段階の会社に向きます。
弱点は、集計や他システムとの連携を求めると物足りなくなることです。
4. Pace(ペース)|日報から工数を出す
提供:Leapy Inc.
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 1人550円/月(税込)。年払いで1か月分お得。必要な人数分だけ契約 |
| 初期費用 | 記載なし |
| 無料期間 | 無料トライアルあり |
日報に「どの案件に何時間」を入れると、そのまま工数管理になります。制作会社や受託開発のように、案件ごとの採算を見たい会社向けです。
弱点は、時間を入れる手間がある分、記録だけしたい現場には向かないことです。
5. houren.so(ホウレンソウ)|写真で報告する
提供:株式会社Brassica
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | フリープラン0円(1ユーザー・3グループ・300MB)。組織で使うビジネスプランは要問い合わせ |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
写真にコメントを付けて報告する形で、現場の状況を文章にしなくて済みます。写真に矢印や線を描き込めるので、「ここが」を伝えやすい。建設・設備・保守の現場向きです。
弱点は、組織で使う場合の料金が公開されていないことです。導入前に問い合わせが要ります。
6. kintone(日報アプリ)|日報を業務の一部にする
提供:サイボウズ株式会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | ライトコース1,000円、スタンダードコース1,800円/月(1ユーザー・税抜)。10ユーザーから |
| 初期費用 | なし |
| 無料期間 | 30日間(スタンダード) |
日報の専用ツールではなく、日報アプリをテンプレートから作る形です。顧客管理・案件管理・問い合わせ管理と同じ場所に日報を置けるので、日報が孤立しません。項目を自分で決められるのが強みです。
弱点は、最初に設計する人が要ることと、10人からという下限です。
7. LINE WORKS|連絡と一緒に日報を回す
提供:LINE WORKS株式会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | フリー0円(30人まで)。スタンダード450円/月(年額契約)・540円/月(月額契約)。アドバンスト800円/月(年額契約)〜 |
| 初期費用 | なし |
| 無料期間 | 30日間(有償プラン) |
専用の日報機能があるわけではなく、トークやノート、掲示板で日報を回す使い方です。現場のスタッフがLINEに慣れているなら、新しいアプリを覚えなくて済みます。30人まで無料なので、まず試すには十分です。
弱点は、日報が会話に流れて、あとから探しにくくなることです。件名や書式を決めて運用する必要があります。
8. Knowledge Suite(ナレッジスイート)|営業日報とSFAを一体で
提供:ブルーテック株式会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | SFAスタンダード55,000円、SFAプロフェッショナル85,000円、SFAエンタープライズ155,000円/月。ID数無制限 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
営業日報が顧客・商談・スケジュールとつながる、SFA一体型です。ID数が無制限なので、人数が多いほど1人あたりは下がります。営業の数字を組織で管理したい会社に向きます。
弱点は、月55,000円からという固定費で、10人以下の営業組織には重いことです。
業種別に見るポイント
営業日報
訪問先・商談の状況・次にやること・見込み金額。この4つが顧客ごとに積み上がっていくかどうかで、営業日報の価値が決まります。人数が少なければkintone、営業組織として数字を追うならKnowledge Suite、まず書く習慣を作るならgamba!です。
作業日報・建設日報
工事名・作業内容・人数・進捗・安全確認・写真。写真が複数枚付けられること、現場でスマホから書けることが最低条件です。houren.soのように写真が主役のツールか、kintoneのように項目を自分で決められるツールが合います。
運転日報
トラック運送(緑ナンバー)の事業者は、貨物自動車運送事業輸送安全規則の第8条で、乗務の開始・終了の地点と日時、休憩の地点と日時、走行距離などの記録が義務づけられ、1年間の保存が求められています。アプリで管理するなら、あとから書き換えた記録が分かること、1年以上残ることを確かめてください。汎用の日報アプリでは項目が足りないことが多く、運行管理向けの製品か、項目を自由に決められる仕組みが要ります。
製造日報・店舗の日報
生産数・不良数・停止時間のように数字が中心なら、プルダウンと数値入力で済む画面にして、集計まで自動にするのが要点です。店舗なら来店数・売上・お客様の声。数字の集計が目的になるほど、専用ツールよりkintoneや自社の仕組みが合ってきます。
選び方の判断フロー

順番に答えていくと、候補が1〜2つに絞れます。
- 5人以下? → 日報くん、LINE WORKSのフリー、houren.soのフリー
- 読んでコメントを返す人がいる? → gamba!、nanoty
- 時間を数字にしたい? → Pace
- 顧客・案件と結びつけたい? → kintone、Knowledge Suite
- 項目が特殊、他システムとつなぎたい? → 自社に合わせて作る
SaaSで足りないときは、自社に合わせて作る
既製のアプリで困るのは、次のような場合です。
- 営業日報と作業日報を1つの仕組みで管理したい
- 販売管理や勤怠など、いまあるシステムから日報に数字を引きたい
- 日報の内容を帳票(作業報告書・請求の元データ)にそのまま出したい
- 運転日報のように、法令で決まった項目と保存の形がある
当社では、こういう場合に日報の仕組みを業務に合わせて作っています。初期費用0円・月額1万〜3万円(税別)が日報・帳票まわりの目安で、稼働するまで課金は始まりません。建設・設備の会社では、現場の情報をWebで入力して指定の様式の帳票に出すシステムを、この帯で運用しています。
日報の文面をAIに下書きさせる流れは、記事の上のデモ(文書の自動生成)で試せます。箇条書きのメモを入れると報告書の形になります。
範囲を聞いたうえで、先に金額をお伝えします。「既製で足りるならそう言う」ので、相談だけでも構いません。お問い合わせはこちら。
よくある質問
Q. 無料で使える日報アプリはありますか?
A. LINE WORKSのフリープラン(30人まで)、houren.soのフリープラン(1ユーザー・3グループ)があります。日報くんも5名で月990円と低額です。まず紙とExcelをやめる段階なら、この3つで足ります。
Q. 日報アプリの料金はどう比べればいいですか?
A. 「1人いくら」と「人数枠でいくら」の2種類があります。人数枠型(nanoty・日報くん)は枠の上限近くで使うと安く、枠の下限だと割高に見えます。自社の人数を当てはめて、月の総額で比べてください。
Q. 運転日報はアプリで管理していいのですか?
A. 記録の義務は「記録して1年間保存すること」であって、紙に限定されていません。ただし、記録の項目が規則で決まっているので、汎用の日報アプリでは項目が足りないことがあります。運行管理向けの製品か、項目を自由に決められる仕組みを使い、書き換えの履歴が残るようにしてください。
Q. AIで日報を要約したり、書かせたりできますか?
A. できます。ただし、この記事の8つのうち、AIによる要約や下書きを公式ページで機能として明記しているものは多くありません。必要なら、契約前に「AIの機能があるか、追加料金か」を確かめてください。当社の自社開発では、日報の下書きと要約をAIに任せ、人が確認して出す形をよく作ります。
Q. 日報アプリを入れても定着しません。どうすればいいですか?
A. 原因のほとんどは「読む人がいない」です。まず、誰が毎日読んでコメントを返すかを決めてください。次に、項目を減らして選択式にし、スマホで2〜3分で書ける形にします。この2つをやってから、ツールを変えるかどうかを考えても遅くありません。
まとめ
- 日報アプリは、料金より先に「誰が読むか・何に使うか」で選ぶ
- 5人以下は日報くん・LINE WORKS、読み合う文化はgamba!・nanoty、工数はPace、顧客・案件と一体ならkintone・Knowledge Suite、写真中心ならhouren.so
- 運転日報は法令で記録項目と1年保存が決まっている
- 項目が特殊で既製で合わないなら、初期費用0円・月額1万〜3万円で自社に合わせて作る選択肢がある
掲載内容の訂正・追加のご連絡はこちらへ。事実に関わる修正は無償で対応します。