在庫管理アプリを調べると、POSレジの延長のもの、倉庫向けのもの、卸売向けのものが同じ検索結果に並びます。料金も無料から月数万円まで幅があり、どれが自社向きか判断しにくいと思います。
結論を先に書くと、選ぶ軸は3つだけです。「レジと一体で使うか」「拠点やロットの管理が要るか」「受発注まで一緒にやりたいか」。この3つで候補は2〜3個に絞れます。この記事では、6つのアプリを2026年10月時点の公式サイトの情報で比較し、業種別の選び方と、既製で合わない場合の判断を書きます。
結論:3つの質問で候補が決まる
| 質問 | はい | いいえ |
|---|---|---|
| レジ(POS)と一体で使いたい | スマレジ | 次の質問へ |
| 複数拠点・ロット・ロケーションの管理が要る | ロジクラ、在庫スイートクラウド | zaico |
| 取引先ごとの受発注まで一緒にやりたい | TS-BASE、アラジンEC | 上の2行から選ぶ |
これに当てはまらない「独自の管理項目」「既存システムとの連携」「使わない機能の料金を払いたくない」が理由で迷っているなら、既製でなく作る方が安く済むことがあります。それは後半で書きます。
比較表(2026年10月時点の公式サイトの情報)
| アプリ | 月額 | 向いている業種 | バーコード | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| スマレジ | スタンダード 0円/リテールビジネス 15,400円(税込・1店舗) | 小売・飲食 | 対応 | POSレジと在庫が一体。在庫管理機能はフードビジネス/リテールビジネスのプラン |
| zaico | スターター 8,980円/ベーシック 49,800円/プロフェッショナル 150,000円〜(税抜) | 小規模全般、Excel脱却 | 対応 | 2026年6月に新プランへ移行。発注点アラートと拠点管理はベーシック以上 |
| ロジクラ | Lite 16,000円(年契約)/Premium 40,000円(年契約)。月契約は19,000円/49,000円 | 倉庫・EC | 対応 | iPhoneで入出荷。14日間の無料お試し |
| 在庫スイートクラウド | 要問い合わせ | 製造・卸(中規模) | 対応 | ロット・ロケーション管理に特化 |
| TS-BASE 受発注 | 要問い合わせ | 卸・商社 | 対応 | 受注から仕入・倉庫・出荷まで一元管理 |
| アラジンEC | 要問い合わせ | 中堅卸売業 | 対応 | BtoB向けのEC・受発注と在庫 |
出典:スマレジ 料金/zaico 新プランのお知らせ(2026年5月26日)/ロジクラ 料金/TS-BASE。在庫スイートクラウドとアラジンECは公式サイトに料金の記載がなく、要問い合わせです。税込・税別の表記は各社の記載に従っています。
掲載内容の訂正依頼はこちらからお受けしています。
各アプリの向き不向き
スマレジ:レジがある店なら、まずこれ
無料のスタンダードプランで始められ、在庫管理の機能はフードビジネス(飲食)とリテールビジネス(小売)のプランに入っています。どちらも月15,400円(税込・1店舗)。レジと在庫を別々に管理すると二重入力が起きるので、実店舗があるならPOS一体型が基本です。
向かないのは、店舗がなく倉庫だけの会社と、取引先ごとに価格が違う卸です。
zaico:Excelからの移行に一番近い
2026年6月1日に新プランに変わりました。スターター(月8,980円・税抜)でリアルタイムの在庫把握とコードスキャンによる入出庫ができ、発注点アラート・拠点管理・AI画像認識はベーシック(月49,800円)からです。閲覧だけのユーザーは基本料金内で追加できます。
スターターとベーシックの差が大きいので、「拠点が2つ以上」「発注点で知らせてほしい」が要るかどうかで、月額が5倍変わります。ここが分かれ目です。
ロジクラ:倉庫の入出荷をiPhoneで回す
Lite が月16,000円(年契約)、Premium が月40,000円(年契約)。ECや倉庫の入出荷をスマホのカメラで記録する使い方に向いています。14日間の無料お試しがあります。
在庫スイートクラウド:ロットと置き場所の管理
製造・卸向けで、ロット別・ロケーション別の管理に対応します。公式サイトに料金の記載はなく、要問い合わせです。賞味期限や先入れ先出しの管理が要るなら候補です。
TS-BASE 受発注:受注から出荷まで1本で
建築・製造・医療・商社など、受発注のある会社向けです。注文サイト、倉庫管理、仕入先への注文連携まで含み、料金は使う機能とアカウント数で変わるため要問い合わせです。
アラジンEC:中堅卸向けのBtoB受発注
取引先ごとの価格・納期・支払条件を持つ卸売業向けのBtoB ECと受発注のシステムです。料金は要問い合わせで、小規模事業者には規模が合わないことが多いです。
業種別の選び方
| 業種 | 最初に見るもの | 理由 |
|---|---|---|
| 小売(実店舗) | スマレジ | レジと在庫の二重入力をなくす |
| 飲食 | スマレジ(フードビジネス) | 売上から食材消費を引ける |
| EC・倉庫 | ロジクラ | スマホで入出荷、モール連携 |
| 小規模全般・Excel脱却 | zaico スターター | 月8,980円で始められる |
| 製造(ロット・期限あり) | 在庫スイートクラウド、または自社専用 | ロット・先入れ先出し |
| 卸・商社(受発注あり) | TS-BASE、アラジンEC、または自社専用 | 取引先別の価格と納期 |
既製で足りるか、作るか
既製のアプリで足りるのは、管理の単位が「商品×数量」だけの会社です。小売・飲食・小規模ECはほぼこれで、上の表から選べば済みます。
作る方が安く済むのは、次のどれかに当てはまる場合です。
- ロット・賞味期限・シリアル番号など、商品以外の単位で追う必要がある
- 取引先ごとに価格や納期が違い、受発注と在庫をつなげたい
- 既存の販売管理・会計・ECと連携したい
- 既製アプリの月額の大半が、使わない機能の分になっている
- 独自の帳票(納品書・棚卸表)の形式を変えられない
当社は、こうした会社向けに在庫管理を業務に合わせて作っています。初期費用0円・月額1万円〜(税別)、稼働するまで課金は始まりません。アパレル通販で在庫の分析と最適化を作った例はこちらの事例に書いています。自社の場合の月額は、概算見積もり(入力不要)でその場で出ます。
バーコードは最初から入れる
商品点数が50を超えると、手入力のミスが急に増えます。上の6つは全部バーコードに対応しているので、最初からスキャン運用にしてください。自社製造品にJANコードがなくても、アプリ側で独自のコードを発行してラベルを貼れば運用できます。商品点数が数千以下ならスマホのカメラで足り、1日数百件の入出庫がある倉庫は専用のハンディ端末の方が速いです。
よくある質問
Q. 無料で使える在庫管理アプリはありますか?
スマレジのスタンダードプランは無料ですが、在庫管理の機能はフードビジネス/リテールビジネス(月15,400円・税込)からです。zaicoは2026年6月の新プランで最安がスターター月8,980円(税抜)、ロジクラは14日間の無料お試しです。無料枠や試用で足りるかは、商品数、拠点数、履歴、連携などの必要条件で判断します。
Q. Excelのままではだめですか?
拠点が1つ、担当が1人、商品点数が数十なら、Excelで回ります。壊れるのは「2人以上が同時に触る」「拠点が増える」「棚卸で合わない」のどれかが起きたときです。その段階で、zaicoのような低価格のクラウドに移すのが現実的です。
Q. 既製アプリと自社開発、どちらが安いですか?
管理単位が商品×数量だけなら既製が安いです。ロットや取引先別価格が要ると、既製では上位プランになり、月5万円前後からになります。その領域では、必要な機能だけを作る方が月額を抑えられることがあります。当社は初期費用0円・月額1万円〜(税別)で、見積は無料です。
まとめ
- 選ぶ軸は「レジと一体か」「拠点・ロットが要るか」「受発注まで要るか」の3つ
- 小売はスマレジ、Excel脱却はzaico、倉庫・ECはロジクラ、製造・卸は在庫スイートクラウド/TS-BASE/アラジンEC(要問い合わせ)
- 管理単位が商品×数量だけなら既製で十分。ロット・取引先別価格・既存連携が要るなら、作る方が安いことがある
- バーコードは最初から
「うちの場合はどれか」は、商品点数・拠点数・取引先の数を伺えば当たりがつきます。下のフォームからどうぞ。