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オープン懸賞と一般懸賞の違い|LINE抽選・来店ガチャはどっち?

公開: 2026/09/17 / By 佐藤 駿介

この記事について

家から引けるLINEガチャは、上限のないオープン懸賞になると思っていませんか?景品を店で受け取るなら、消費者庁のQ&Aでは総付景品の扱いです。オープン懸賞・一般懸賞・総付景品の違いと上限額を、店舗の抽選・来店ガチャの4パターンに当てはめて整理しました。

読了時間: 約9分
約4,486文字

結論(要点)

オープン懸賞は、購入や来店と関係なく誰でも応募できる懸賞で、景品規制の対象外(平成18年4月に上限を撤廃)。一般懸賞は、購入者や来店者を対象にした抽選で、景品1つは取引価額の20倍(5,000円以上なら10万円)まで、総額は売上予定総額の2%まで。店舗のLINE抽選で見落としやすいのは、家から応募できても当選者が店に来て受け取る場合で、消費者庁のQ&A(Q20)では取引に付随するとされ、総付景品の上限(取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら2割)がかかる。自店で使う値引券も、抽選で配れば景品になる(Q46)。

オープン懸賞と一般懸賞の違い|LINE抽選・来店ガチャはどっち?

店舗でLINEの抽選やガチャを始めるとき、必ず出てくるのが景品表示法の話です。

先日、LINEで引ける来店ガチャを検討中の飲食店の方から、こんな質問をいただきました。

「来店したときに引くガチャとは別に、家からも1日1回引けるようにしたい。家から引く分は、上限のないオープン懸賞になるのか」

答えは「当たった景品をどこで受け取るか」で変わります。この記事では、消費者庁の「景品規制の概要」と「景品に関するQ&A」をもとに、オープン懸賞・一般懸賞・総付景品の違いを、店舗の抽選に当てはめて整理します。

結論:店舗の抽選は4パターンに分かれる

やり方区分景品の上限
来店・購入した人だけが引ける抽選(来店ガチャ)一般懸賞1つ:取引価額の20倍(5,000円以上なら10万円)
総額:売上予定総額の2%
誰でも応募でき、景品は郵送(購入・来店は不要)オープン懸賞上限なし(景品規制の対象外)
家から応募できるが、当選者は店に来て受け取る総付景品1つ:取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら2割
来店・購入した人全員に配る総付景品同上

家から引けても、当たりが「店で使う無料券」なら、上限のないオープン懸賞にはなりません。3つ目の総付景品として、景品1つあたりの上限がかかります。

オープン懸賞とは

オープン懸賞は、商品の購入や来店と関係なく、誰でも応募できる懸賞です。景品表示法の景品規制は適用されません。

以前は提供できる金額に上限がありましたが、平成18年4月に規制が撤廃され、現在は上限額の定めがありません(消費者庁「景品規制の概要」)。

「取引に付随する」かどうかが分かれ目

オープン懸賞になるかどうかは、景品の提供が「取引に付随する」かどうかで決まります。

消費者庁は、購入を条件にしない場合でも、商品・サービスの利用者や来店者を対象にして提供するなら「取引に付随」するとみなすとしています。「購入しなくても引けるから大丈夫」とはならない、ということです。

逆に、消費者庁のQ&Aで「取引に付随しない」とされている例は次のとおりです。

Q&A応募の条件景品の受け取り結論
Q15通販サイトの無料会員登録郵送通常は付随しない
Q17無料アプリのダウンロード郵送付随しない
Q18SNSのフォローと「いいね」郵送付随しない

どれも景品の受け取りに来店が要らないのが共通点です。また、「有料会員だと当たりやすい」と思わせる告知など、購入につながる事情があれば、取引に付随すると判断されます。

一般懸賞とは:来店ガチャはこれにあたる

一般懸賞は、購入者や来店者を対象に、抽選などで景品を提供するものです。来店したときにQRを読んで引くガチャは、一般懸賞として設計します。

取引の価額景品1つの最高額景品の総額
5,000円未満取引の価額の20倍懸賞に係る売上予定総額の2%
5,000円以上10万円懸賞に係る売上予定総額の2%

最高額と総額の両方の範囲に収める必要があります(Q86)。

「取引の価額」は客単価ではない

注意したいのは、20倍の基準になる「取引の価額」です。何を買っても(あるいは来店するだけで)引ける抽選なら、客単価や平均ではなく、その店で一番安い取引の金額が基準になります(Q65)。過去の購入額を基準にすることもできません(Q10)。

たとえば、一番安いメニューが800円のラーメン店なら、景品1つは1万6,000円まで。ドリンク単品200円も売っているなら、基準は200円になり、景品1つは4,000円までです。月の売上予定が300万円なら、その月に出せる景品の総額は6万円までです。

トッピング無料券やドリンク1杯なら、1つあたりの上限にはまず届きません。本数を増やしすぎて総額を超えないかが管理のポイントになります。

なお、商店街などが共同で行う「共同懸賞」は、1つ30万円まで、総額は売上予定総額の3%までです。

自分の店で使う割引券も、抽選なら景品になる

「自分の店の値引きだから景品ではない」と考えがちですが、抽選で配る値引券は景品として扱われ、一般懸賞の規制がかかります(Q46)。

Q46の例では、500円以上の購入者を対象に抽選で値引券を配る場合、値引券1枚の上限は500円の20倍の1万円です。また、「〇%オフ」のような割引率の券は、割引額の上限を決めておかないと、規制の範囲を超えるおそれがあるとされています。

家から引けるLINEガチャはどれにあたる?

ここが冒頭の質問への答えです。

消費者庁のQ&A(Q20)に、ほぼ同じ状況が載っています。

SNSのアカウントの友達登録をすることで応募ができる懸賞企画。当選者は景品を受け取るため、店舗に来店してもらう必要がある。

回答の要点は次のとおりです。

  • 友達登録だけなら、通常は購入に直接つながらない
  • しかし、景品を受け取るために来店が必要なので、取引に付随する
  • 当選者は来店すればもれなく受け取れるので、総付景品の規制の対象になる

家から引けるLINEガチャで、当たりが「次回来店時に使えるトッピング無料券」なら、この形です。

総付景品の上限

取引の価額景品1つの最高額
1,000円未満200円
1,000円以上取引の価額の10分の2

購入を条件にせず、来店者に景品を出す場合の「取引の価額」は、原則100円です。ただし、その店で通常行われる取引のうち最も安いものが100円を超えるなら、その金額を取引の価額にできます(Q72)。

たとえば、一番安いメニューが800円の店なら取引の価額は800円で、1,000円未満なので景品1つは200円まで。一番安いメニューが1,200円なら、その2割の240円までです。

設計のしかた

家から引くガチャと来店ガチャを両方やるなら、景品を分けると整理しやすくなります。

  • 家から引くガチャ:トッピング1品、ドリンク1杯など、1つ200円前後に収まる景品にする
  • 来店ガチャ:一般懸賞の範囲で、少し高い景品(1杯無料など)を入れられる。月の総額は売上予定の2%以内で管理する
  • 家から引いた当たりを郵送で届けるなら、来店が不要になり、オープン懸賞になりえます。ただし、購入者ほど当たりやすいと思わせる告知などがあれば、取引に付随すると判断されます

始める前のチェックリスト

  1. 参加の条件に、購入や来店が入っているか
  2. 当たった景品は、店で受け取るか、郵送か
  3. 景品1つの金額は、通常の販売価格でいくらか
  4. 割引券なら、割引額の上限を書いているか
  5. 一般懸賞なら、月の当選本数と総額を管理できているか

5つ目は、当選本数に月の上限を設定できる仕組みにしておくと、確率の設定を間違えても総額を超えません。LINEで引けるガチャで上限本数を決める仕組みは、リピガチャで紹介しています。

よくある質問

Q. LINEの友だち追加を条件にした抽選は、オープン懸賞ですか?

友だち追加だけなら、通常は購入に直接つながらないとされています(Q18・Q20の考え方)。ただし、当選者が店に来て受け取るなら取引に付随し、総付景品の規制がかかります。景品を郵送し、購入につながる告知もしないなら、オープン懸賞になりえます。

Q. 違反するとどうなりますか?

景品の上限を超えると、消費者庁や都道府県から、提供の差し止めなどを求める措置命令を受けることがあります。キャンペーンの告知を始めてからでは修正しにくいので、景品と条件は先に決めておきます。

Q. 判断に迷ったら、どこに聞けばいいですか?

消費者庁や、都道府県の景品表示法の担当窓口に、事前に相談できます。高額な景品や、条件が複雑な企画は、始める前に確認してください。

まとめ

  • オープン懸賞は、購入・来店と関係なく誰でも応募でき、景品の受け取りにも来店が要らない懸賞。上限はない
  • 来店ガチャは一般懸賞。景品1つは取引価額(店で一番安い取引の金額)の20倍まで、総額は売上予定総額の2%まで
  • 家から引けても、当たりを店で受け取るなら総付景品。景品1つは200円(取引価額1,000円以上なら2割)まで
  • 自分の店の割引券も、抽選で配れば景品

LINEでの抽選の作り方はLINE抽選キャンペーンのやり方、ポイントカードや会員証との組み合わせはLINEポイントカードの作り方と費用にまとめています。

参考にした資料

※この記事は2026年9月時点の消費者庁の公表資料をもとにしています。個別の企画が規制の対象になるかどうかは、条件によって変わります。

About the Author

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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