LINEショップカードの作り方と限界|無料の次に困ること
こんにちは、合同会社SAi代表の佐藤です。
「紙のスタンプカードをやめてLINEにしたい」と考えたとき、最初に候補に上がるのがLINE公式アカウントのショップカードです。無料で、管理画面から15分ほどで作れます。
この記事では、作り方の手順をひととおり説明したあと、使い続けると必ずぶつかる4つの限界と、その先の選択肢をまとめます。私は店舗向けの会員証・ポイント・ガチャの仕組みを開発している側なので、ショップカードで足りる店と足りない店の境目を、実際の相談内容から書いています。
結論:まず無料で始める。物足りなくなったら次を考える
先に結論です。
- LINEショップカードは無料で、来店ごとのスタンプと特典の配布ができる
- 「誰が何回来たか」を個人単位で追う機能はなく、当たり外れのある仕掛けもできない
- 最初からお金をかける必要はない。友だちが100人を超えて「次の一手」に困った時が、有料ツールを検討するタイミング
ここから順に説明します。
LINEショップカードとは
LINE公式アカウントに標準で付いている、デジタルのポイントカードです。お客様はお店のLINE公式アカウントを友だち追加すると、トーク画面からカードを表示できます。
仕組みは紙のスタンプカードとほぼ同じです。
- 来店したお客様が、レジに置いたQRコードを読み取る
- ポイントが1つ貯まる
- 規定のポイント数に達すると、特典チケット(ドリンク1杯無料など)が配布される
2024年6月12日以降は、カードの表示・ポイントの取得・特典の利用に友だち追加が必須になりました。以前は友だち追加なしでも使えましたが、今は「ポイントカードを使うなら友だちになる」が前提です。お店側から見ると、これは友だち数を増やす仕組みとして働きます。
作り方:5つの手順
LINE Official Account Manager(パソコンの管理画面)で作ります。スマートフォンのアプリからでも同じことができます。
手順1:ショップカードのメニューを開く
管理画面のホームから「ショップカード」を選びます。初回は「ショップカードを作成」から進みます。
手順2:カードの見た目とゴールを決める
デザイン(背景色や画像)と、ゴールまでのポイント数を決めます。「10ポイントで特典」のように設定します。
ここでのコツは、ゴールを近くすることです。紙のカードで「20回来たらコーヒー1杯」が続かないのと同じで、最初のゴールは5〜10回以内に置いたほうが、お客様が途中で忘れません。
手順3:特典チケットを作る
ゴールに達したときに渡す特典を設定します。「ドリンク1杯無料」「次回10%オフ」「トリートメント無料」など、お店で使える内容を自由に書けます。
手順4:ポイント取得のルールを決める
同じQRコードを何度も読み取られないように、「1日1回まで」「取得から○時間は再取得できない」のようなルールを設定します。来店1回につきポイント1つにしたいなら、ここを必ず設定してください。
有効期限も設定できます。「最終取得から1年」のような期限を付けると、しばらく来ていない人に「期限が近い」通知を出す口実になります。
手順5:QRコードを印刷してレジに置く
ポイント付与用のQRコードを発行し、印刷してレジや卓上に置きます。ポスターやPOPに載せても構いません。
ここまでで完成です。慣れれば15分、初めてでも30分あれば十分です。
ゴール後の「ランクアップカード」
ゴールに達したお客様には、次のカードとしてランクアップカードを用意できます。1枚目とは違う特典を付けられるので、「2枚目からは特典が良くなる」という設計ができます。
ただし、ここが限界の1つでもあります。次の章で説明します。
使い続けると困ること:4つの限界
無料で便利な仕組みですが、友だちが増えてくると、次の4つで壁にあたります。
限界1:誰が何回来たかを、個人単位で追えない
ショップカードで分かるのは、カードの発行数やポイントの付与数といった全体の統計です。「田中さんは今月3回来て、先月は0回だった」のような、個人ごとの来店記録は取れません。
つまり、「しばらく来ていない人にだけメッセージを送る」「よく来る人にだけ特別な案内を出す」といった、お客様を分けた施策ができません。LINE公式アカウントの配信は、基本的に友だち全員(または属性での絞り込み)に対して行うものです。
限界2:当たり外れがなく、飽きられやすい
ショップカードは「来れば必ず1ポイント」です。確実で分かりやすい反面、ワクワクがありません。10回目の来店で特典をもらったあと、11回目からまた同じ作業の繰り返しになります。
紙のスタンプカードが財布の中で忘れられていくのと同じことが、LINEの中でも起きます。
限界3:ランクアップカードは1段だけ
ゴール後のカードは1種類です。「ブロンズ→シルバー→ゴールド→プラチナ」のように段階を増やしていく設計はできません。長く通っているお客様ほど良い扱いをしたい、という店には物足りなくなります。
限界4:他のシステムとつながらない
予約システム、会計、顧客管理といった他の仕組みとデータを連携する口がありません。「来店したら自動でポイントを付ける」「予約時に会員ランクを確認する」のような連動は、ショップカード単体ではできません。
次の選択肢は3つ
限界にぶつかったとき、選択肢は3つです。
| 選択肢 | 費用の目安 | できること | 向く店 |
|---|---|---|---|
| 無料機能を組み合わせる | 0円 | ショップカード+クーポン+抽選クーポン | 友だち100人未満、まず試したい |
| 月額数千円のツール | 月2,000〜5,000円程度 | 個人単位の来店記録、抽選・ガチャ、会員ランク | 友だち100人以上、リピートを仕組み化したい |
| 自社開発 | 初期数十万円〜、または月額制 | 予約・会計との連携、独自の仕組み | 複数店舗、既存システムとつなぎたい |
無料機能の組み合わせについては、抽選クーポンの使い方をLINE抽選キャンペーンのやり方に、費用の全体像をLINEポイントカードの作り方と費用にまとめています。
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リピガチャを見る → 相談する →ショップカードで十分な店、足りない店
境目を一言でいうと、「お客様を分けて扱いたいかどうか」です。
- 来た人全員に同じ特典でいい → ショップカードで十分
- よく来る人と、離れかけている人を分けて扱いたい → 個人単位の記録が要る
- 「今日は何が当たるか」で来店を作りたい → 抽選かガチャが要る
最初から有料ツールを入れる必要はありません。ショップカードで友だちを増やし、100人を超えたあたりで「次に何をすればいいか分からない」と感じたら、その時が切り替えのタイミングです。
よくある質問
Q. ショップカードは本当に無料ですか?
はい。LINE公式アカウントの無料プラン(コミュニケーションプラン)でも使えます。ただし、メッセージ配信には通数の上限(無料プランは月200通)があるので、友だちが増えて配信が増えると、LINE社のプラン変更が必要になります。
Q. 紙のスタンプカードから移行するとき、既存のポイントは引き継げますか?
ショップカードには手動でポイントを付ける機能があるので、来店時に紙のカードを見せてもらい、その分のポイントを付与する形で移行できます。全員に一度に付けることはできないので、来店のたびに切り替えていく運用になります。
Q. 複数店舗で1枚のカードを共有できますか?
同じLINE公式アカウントであれば、店舗ごとに異なるQRコードを発行して、同じカードにポイントを貯めることができます。店舗ごとに別のカードにしたい場合は、店舗ごとにLINE公式アカウントを分ける必要があります。
Q. ポイントの不正取得は防げますか?
「1日1回まで」「取得後○時間は再取得不可」のルールで、同じ人が連続で読み取る不正は防げます。QRコードを写真に撮って持ち帰られる不正は完全には防げないので、QRコードはレジの内側など、お客様が会計時にだけ見られる場所に置くのが現実的です。
まとめ
LINEショップカードは、無料で15分で作れる、紙のスタンプカードの置き換えです。来店ごとのスタンプと特典配布という用途には十分で、2024年6月以降は友だち追加が必須になったので、友だちを増やす仕組みとしても働きます。
限界は「個人単位で追えない」「当たり外れがない」「ランクは1段」「他とつながらない」の4つ。ここにぶつかったら、月額数千円のツールか自社開発を検討する順番です。
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