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値上げのお知らせ例文|店舗・サロン向けテンプレート集と伝え方

公開: 2026/09/20 / 最終更新: 2026/09/22 / By 佐藤 駿介
読了時間: 約13分
約6,345文字

結論(要点)

値上げ(料金改定・価格改定)のお知らせには、いつから・何が・いくらになるのか、理由、回数券や予約済みの分の扱い、感謝の言葉の4つを入れる。告知は実施の1〜2か月前が目安で、常連のお客様には来店時に口頭でも伝える。新しい料金は税込の総額で表示する(消費者向けの価格表示は総額表示が義務)。販売済みの回数券や前払い分は、買ったときの条件で使えるようにするのが原則。理由は「原材料費・光熱費・人件費の上昇」と簡潔に書き、言い訳を重ねない。リクルートの美容センサス2026年上期では、女性が初めてのサロンで重視した点に「料金が明確」25.3%が入っており、値上げそのものより、分かりにくさのほうが不信につながる。値上げと同時に割引クーポンを配ると値上げの意味が薄れるので、来店の動機は割引以外で作る。

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原材料費、光熱費、人件費。どれも上がっているのに、料金だけ据え置きでは店が続きません。値上げを決めること自体より、お客様にどう伝えるかで手が止まる方が多いはずです。

この記事では、店舗・サロンの値上げ(料金改定・価格改定)のお知らせを、そのまま使える例文つきでまとめます。あわせて、告知の時期、回数券の扱い、税込表示の決まり、値上げのあとに来店を減らさない工夫も解説します。

値上げのお知らせに入れる4つのこと

  1. いつから・何が・いくらになるか:実施日、対象のメニューや商品、新しい料金(税込)
  2. 理由:1〜2文で簡潔に
  3. 回数券・予約済みの分の扱い:お客様がいちばん気にする実務の情報
  4. 感謝と、これからの約束:品質を保つ・高めること

迷ったら、この順番で書けば漏れません。お詫びの言葉を重ねすぎる必要はありません。値上げは悪いことではなく、店を続けるための判断です。

例文1:店頭掲示用(基本)

料金改定のお知らせ

平素より〇〇〇(店名)をご利用いただき、
誠にありがとうございます。

原材料費および光熱費、人件費の上昇により、
現在の料金を維持することが難しくなりました。
誠に心苦しいのですが、〇月〇日(〇)より、
下記のとおり料金を改定させていただきます。

【改定日】20XX年〇月〇日(〇)ご来店分より
【改定内容】
 ・〇〇〇  現在 0,000円 → 改定後 0,000円(税込)
 ・〇〇〇  現在 0,000円 → 改定後 0,000円(税込)

お手持ちの回数券は、有効期限まで
現在の内容のままご利用いただけます。

これからも、ご満足いただける品質とサービスを
お届けできるよう努めてまいります。
何卒ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

20XX年〇月〇日
〇〇〇(店名) 店主 〇〇 〇〇

例文2:美容室・サロン向け(丁寧版)

料金改定のお知らせ

いつも〇〇〇(サロン名)をご利用いただき、
心より感謝申し上げます。

当サロンでは、お客様に安心して通っていただけるよう
料金の維持に努めてまいりましたが、
薬剤・材料の仕入れ価格や光熱費の上昇が続いており、
これまでの料金で同じ品質を保つことが難しくなりました。

つきましては、〇月〇日(〇)のご来店分より、
下記のとおり料金を改定させていただきます。

【改定後の料金(税込)】
 カット      0,000円 → 0,000円
 カラー      0,000円 → 0,000円
 パーマ      0,000円 → 0,000円
 トリートメント  0,000円 → 0,000円
 ※ 上記以外のメニューは、現在の料金のままです。

【回数券・ご予約について】
 ・お手持ちの回数券は、有効期限まで現在の内容でご利用いただけます。
 ・〇月〇日までにご予約いただいた分は、
  ご来店日が改定日以降でも、現在の料金で承ります。

改定後は、〇〇〇(例:使用する薬剤の見直し、施術時間の確保)など、
これまで以上にご満足いただける施術をお届けしてまいります。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。

20XX年〇月〇日
〇〇〇(サロン名) 代表 〇〇 〇〇

「上記以外は現在の料金のまま」と「予約済みの分は旧料金」の2行は、書いておくと問い合わせが減ります。旧料金で受ける予約の締め切り日は、必ず日付で書きます。

例文3:飲食店向け

価格改定のお知らせ

日頃より〇〇〇(店名)をご愛顧いただき、
誠にありがとうございます。

食材の仕入れ価格と光熱費の上昇により、
〇月〇日(〇)より、一部メニューの価格を
改定させていただくことになりました。

【主な改定内容(税込)】
 ・〇〇定食   0,000円 → 0,000円
 ・〇〇      000円 →   000円
 ※ ランチセットの価格は据え置きます。

量や品質を落として価格を保つのではなく、
これまでどおりの味でお出しし続けるための改定です。
何卒ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

〇〇〇(店名) 店主

飲食店では、据え置くメニューを1つ決めて明記すると、受け止められやすくなります。

例文4:LINE・SNS用(短文)

【料金改定のお知らせ】

いつもご来店ありがとうございます。
材料費・光熱費の上昇により、
〇月〇日(〇)より一部メニューの料金を
改定させていただきます。

▼改定後の料金(税込)
・〇〇〇 0,000円 → 0,000円
・〇〇〇 0,000円 → 0,000円

お手持ちの回数券は、そのままお使いいただけます。
〇月〇日までのご予約は、現在の料金で承ります。

これからも、来てよかったと思っていただけるよう
努めてまいります。
詳しくはプロフィールのリンクをご覧ください。

SNSでは、画像1枚に「いつから・いくら」を大きく入れ、本文は短くします。LINEは一斉配信を1回、実施の2週間前にもう1回が目安です。

例文5:メール・ホームページ用

件名:料金改定のお知らせ(〇月〇日より)

〇〇 様

いつも〇〇〇(店名)をご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたび、原材料費・光熱費・人件費の上昇を受け、
20XX年〇月〇日(〇)より、料金を改定させていただくことになりました。

■ 改定日
 20XX年〇月〇日(〇)ご利用分より

■ 改定後の料金(税込)
 ・〇〇〇 0,000円 → 0,000円
 ・〇〇〇 0,000円 → 0,000円
 (料金表の全体はこちら:https://〇〇〇)

■ 回数券・ご予約済みの分について
 ・お手持ちの回数券は、有効期限まで現在の内容でご利用いただけます。
 ・〇月〇日までにいただいたご予約は、現在の料金で承ります。

お客様にはご負担をおかけいたしますが、
これまで以上にご満足いただけるよう努めてまいります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

〇〇〇(店名)
電話:00-0000-0000

例文6:常連のお客様に、口頭で伝えるとき

文面より先に、来店時のひと言が効きます。

「いつもありがとうございます。実は〇月から、カットを〇〇円に改定させていただくことになりました。材料も光熱費も上がっていて、今の料金で同じ質を保つのが難しくなってしまって。〇〇さんの回数券は、そのままお使いいただけますので。」

掲示やLINEで初めて知るより、担当者から直接聞いたほうが、受け止め方が変わります。

告知の時期:1〜2か月前が目安

時期やること
2か月前新しい料金と実施日を決める。スタッフ全員に共有し、聞かれたときの答え方をそろえる
1〜2か月前店頭掲示、ホームページ、LINE・SNSで告知。来店時に口頭でも伝える
2週間前LINE・SNSでもう一度告知。旧料金で受ける予約の締め切りを伝える
当日料金表、メニュー表、予約サイト、Googleビジネスプロフィールの料金を一斉に切り替える
実施後1か月来店数と客単価を、前年の同じ月と比べて記録する

法律で決まった告知期限はありません。ただし、リクルートの「美容センサス2026年上期」によると、女性の美容室の利用は年4.18回(およそ87日に1回)。来店の間隔が長い業種では、1か月前の告知だと、次の来店が値上げ後になる方に伝わらないことがあります。2か月前からの告知が安全です。

当日の切り替え漏れにも注意します。店頭は新料金なのに、予約サイトやGoogleマップが旧料金のまま、というのがいちばん多いトラブルです。

値上げのときに守ること

新しい料金は、税込で書く

お客様に向けてあらかじめ価格を表示するときは、消費税を含めた総額を表示する義務があります(総額表示義務)。「5,500円(税込)」「5,500円(税抜5,000円)」のように、税込の金額がはっきり分かる書き方にします。値上げのお知らせ、料金表、メニュー表、ホームページ、予約サイトのすべてが対象です。

販売済みの回数券・前払い分は、買ったときの条件で

すでに買っていただいた回数券やコースは、追加の支払いなしで、買ったときの内容のまま使えるようにするのが原則です。お知らせに明記しておけば、不安と問い合わせを減らせます。

エステなどで、期間が1か月を超え、金額が5万円を超える継続契約(特定商取引法の「特定継続的役務提供」)を結んでいる場合は、契約期間の途中で店側が一方的に料金を変えることはできません。新しい料金は、次の契約から適用します。

値上げの直後に「割引」を出すときの注意

値上げ後の料金を「通常価格」として、そこからの割引を表示する場合、その通常価格で販売した実績が十分にないと、不当な二重価格表示にあたるおそれがあります(消費者庁)。値上げの直後に「通常価格の〇%オフ」と打ち出すのは避けます。

伝え方で気をつけること

  • 理由は1〜2文で。内訳や苦しい事情を長く書くと、言い訳に見えます
  • お詫びを重ねすぎない。「申し訳ございません」は1回で足ります。感謝と、これからの約束のほうを厚くします
  • あいまいにしない。「一部メニューを若干改定」ではなく、メニュー名と金額を書きます。美容センサス2026年上期では、女性が初めてのサロンで重視した点に「料金が明確」(25.3%)が入っています。分かりにくさは、値上げそのものより不信につながります
  • スタッフの答え方をそろえる。「なぜ上がるの?」と聞かれたときの一言を、全員で決めておきます
  • 全メニューを一律に上げない。入口になるメニューを1つ据え置くと、受け止められやすくなります

値上げのあとに、来店を減らさないために

値上げで離れる方は、一定数出ます。大切なのは、残ってくれた方に、次も来る理由を用意しておくことです。

ここでやりがちなのが、値上げと同時に割引クーポンを配ることです。お詫びの気持ちからですが、これでは値上げの意味が薄れ、「クーポンがないと来ない」お客様を増やしてしまいます。

来店の動機は、割引以外で作ります。

  • 次回予約の声かけ:会計のときに、次の目安の時期を伝えて、その場で予約を取る
  • 来店の合間の連絡:来店後のお礼と、次の目安の時期の案内をLINEで送る
  • 来店時の小さな楽しみ:来店するとLINEで引けるガチャのように、「当たるかも」で来店の理由を作る仕組み。景品の原価は、当選確率と月の上限で先に決められるので、割引のように利益を削りません

同じ美容センサスでは、女性がいまのサロンを続けている理由の上位は「ネット予約できる」(33.6%)と「自宅から近い」(30.6%)でした。通いやすさが保たれていれば、料金が少し上がっても、通い続けてくれる方は多いはずです。

まとめ

  • お知らせには、いつから・何が・いくら/理由/回数券と予約の扱い/感謝と約束の4つを入れる
  • 告知は1〜2か月前。来店の間隔が長い業種は2か月前から。常連の方には口頭でも
  • 新しい料金は税込で書く。販売済みの回数券は、買ったときの条件で使えるようにする
  • 理由は簡潔に、金額は具体的に。お詫びより、感謝とこれからの約束を厚く
  • 値上げと同時に割引を配らない。来店の動機は、割引以外の仕組みで作る

よくある質問

Q. 値上げのお知らせは、いつ出せばいいですか?

A. 実施の1〜2か月前が目安です。法律で決まった期限はありませんが、直前の告知は不信につながります。来店の間隔が長い業種(美容室は女性で年4回ほど)では、次の来店が値上げ後になる方にも伝わるよう、2か月前から店頭・LINE・ホームページで告知し、来店時に口頭でも伝えます。

Q. 値上げの理由は、どこまで書くべきですか?

A. 「原材料費や光熱費、人件費の上昇により、現在の料金を維持することが難しくなりました」のように、事実を1〜2文で書けば足ります。細かい内訳や苦しい事情を長く書くと、言い訳に見えます。理由のあとに、値上げ後も品質を保つ・高めるという約束を1文添えます。

Q. すでに買ってもらった回数券は、どう扱えばいいですか?

A. 買ったときの条件のまま、追加の支払いなしで使えるようにするのが原則です。お知らせには「お手持ちの回数券は、有効期限まで現在の内容でご利用いただけます」と明記します。エステなどの期間と金額が一定以上の継続契約は、契約期間の途中で店側が一方的に料金を変えることはできません。

Q. 新しい料金は、税込と税抜のどちらで書けばいいですか?

A. 税込で書きます。お客様に向けてあらかじめ価格を表示する場合は、消費税を含めた総額を表示する義務があります(総額表示義務)。「5,500円(税込)」や「5,500円(税抜5,000円)」のように、税込の金額がはっきり分かる書き方にします。

Q. 値上げでお客様が離れないか心配です。

A. 離れる方は一定数出ますが、伝え方で減らせます。早めに、はっきり、感謝とともに伝えること。値上げの直後に来店の理由を用意しておくことの2つが効きます。ただし、値上げと同時に割引クーポンを配ると、値上げの意味が薄れます。来店の動機は、次回予約の声かけや、来店時に引けるガチャのような、割引以外の仕組みで作るほうが利益を守れます。

参考にした資料

この記事の内容を、仕組みにするなら

当社が作って運用している、店舗向けのツールです。申し込みはそれぞれのページから。

この記事を書いた人

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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