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メール・チャットを提供するなら|電気通信事業の届出

公開: 2026/10/14 / 最終更新: 2026/10/14 / By 佐藤 駿介
読了時間: 約3分
約1,375文字

結論(要点)

利用者どうしのメールやチャットを仲介するサービスを他社に提供する場合は、事業を始める前に総務省(所轄の総合通信局)への電気通信事業の届出が必要になる。自社サイトの問い合わせフォームやチャットボットは対象外。SaaSでも、機能の一部に利用者間のメッセージがあれば対象になる。

この記事の目次

先日の打ち合わせで、「メールの仕組みを他社に提供するなら、何か届出は要りますか」と聞かれました。調べると、総務省への電気通信事業の届出が必要でした。次に作るチャットも同じ対象です。

開発の現場でも知られていないことが多いので、要る・要らないの分かれ目を整理します。判断の根拠は、総務省の電気通信事業参入マニュアル[追補版](令和5年1月改定)です。

分かれ目は「他人どうしの通信を仲介するか」

届出が要るかどうかは、サービスの名前ではなく利用者どうしのメッセージを、内容を変えずに相手へ届けているかで決まります。マニュアルの事例を、よくある形に絞って並べます。

サービスの形届出
自社サイトの問い合わせフォーム・チャットボット不要(電気通信事業に当たらない)
自社の顧客に送るメールマガジン不要(電気通信事業に当たらない)
業務用のSaaS(利用者と自社の間の通信だけ)不要(届出の要らない電気通信事業)
SaaSの一部に、利用者間のメール・チャット機能がある必要
利用者どうしのメッセージアプリ、閉じたチャットルーム、オンライン会議必要
企業から受け取った文面を、そのまま購読者へ送るメール・SMS配信必要
企業の情報をもとに、こちらで文面を作って送るメール配信不要(届出の要らない電気通信事業)

見落としやすいのは、本業はSaaSでも、機能の一部にチャットがあれば対象になる点です。予約システムに店とお客様のメッセージ欄を付ける、業務アプリに社外の取引先とのチャットを付ける、といった場合です。

サーバーが海外にあっても、国内の利用者向けに提供するなら同じ扱いです。

出す時期と書類

届出は事業を始める前に、本社の所在地を管轄する総合通信局へ出します。総務省の届出ページに様式と記載例があり、e-Govの電子申請にも対応しています。法人の場合の主な書類は次のとおりです。

  • 電気通信事業届出書
  • ネットワーク構成図
  • 提供する電気通信役務に関する書類
  • 登記事項証明書

提供するサービスの中身(業務の内容)を変えるときは、変更する前に届け出ます。メールを売り出したあとにチャットを足す予定があるなら、最初の届出でまとめて出しておくと、手続きが1回で済みます。打ち合わせでも、この形をおすすめしました。

自前で大規模な回線設備を持つ場合は、届出ではなく登録になります。クラウドのサーバーを使う一般的なSaaSであれば、届出の範囲で考えるのが通常です。

届け出たあとに意識すること

電気通信事業者になると、通信の秘密の保護がはっきりと求められます。運用担当者が利用者どうしのメッセージを目的なく読む、ログを分析に流用する、といったことができない前提で、閲覧の権限と記録を設計しておきます。

サポートのために中身を見る必要がある場合は、利用規約で同意を取る、閲覧した記録を残すなど、扱いを先に決めてください。

迷ったときは

マニュアルにない形のサービスもあります。判断がつかないときは、提出先の総合通信局に、サービスの流れを図にして相談するのが確実です。この記事は判断の目安で、個別の結論は総合通信局の判断によります。

SAiでは、メール・チャット・LINE連携を含むサービスの開発を、初期費用0円・月額1万円(税別)からお受けしています。届出が必要になりそうな機能は、設計の段階でお伝えします。開発料金と対応範囲

この記事を書いた人

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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