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チャットボット比較11選|ルール型・AI型・有人併用の違いと選び方

公開: 2026/09/23 / By 佐藤 駿介
読了時間: 約18分
約9,053文字

結論(要点)

チャットボットは「ルール型(シナリオ)」「AI型(生成AI+自社資料)」「有人チャット併用」の3つに分かれ、選び方は問い合わせの中身で決まる。定型の質問が8割ならルール型かLINE公式の応答メッセージ(無料)で足りる。自社の資料から答えを作らせたいならAI型で、SaaSは月額数千円(miibo)〜、国内の本格派(KARAKURI・PKSHA)は要問い合わせ。人に引き継ぐ運用が要るならZendesk・Freshchat・Tidioのような有人併用型。既製で足りないのは、既存システムとつなぐ・独自の業務ルールで答えを変える・回答内容を外に出したくない場合で、自社開発なら初期費用0円・月額1万〜4万円(税別)が目安。料金はすべて2026年9月に公式ページで確認。

こんにちは、合同会社SAiの佐藤です。中小企業向けにチャットボットや社内のAI検索を作っています。

「チャットボット」と一口に言っても、中身は3種類あります。あらかじめ決めた選択肢をたどるルール型、自社の資料を読んで答えを作るAI型、ボットで受けて人に引き継ぐ有人チャット併用。この違いを知らずに比較表だけ見ると、安いものを入れて「答えられない」、高いものを入れて「使いこなせない」のどちらかになります。

この記事では、11のツールを型ごとに分け、料金はすべて公式ページで確かめた数字で並べます。料金が公開されていないものは「要問い合わせ」と書き、それらしい数字は入れません。費用の相場そのものはチャットボット導入費用の相場に分けて書いているので、ここでは「どれを選ぶか」に絞ります。

結論:問い合わせの中身で型が決まる。型が決まれば候補は2〜3に絞れる

問い合わせの中身合う型まず見る候補
営業時間・料金・予約方法など、答えが決まっている質問が8割ルール型LINE公式の応答メッセージ(無料)、ChatPlus、miibo(ルール寄りの使い方)
マニュアルや商品資料を読んで答えてほしいAI型(生成AI+自社資料)miibo、Dify、Tidio(Lyro)、KARAKURI、PKSHA
最後は人が答える。ボットは受付と振り分け有人チャット併用Zendesk、Freshchat、HubSpot、sinclo
既存システムとつなぐ・独自の業務ルールで答えを変える自社開発後述(初期費用0円・月額1万〜4万円)

チャットボットの3つの型(ルール型・AI型・有人併用)の位置関係と、それぞれの得意・苦手・費用の目安

大事なのは、「AI型なら何でも答えられる」わけではないことです。AI型は、渡した資料に書いてあることしか正しく答えられません。資料が整っていない会社が先にAI型を入れると、答えの精度が出ずに止まります。逆に、資料が整っていてもルール型を選ぶと、想定外の聞き方に全部「分かりません」と返します。

選び方の軸は4つ

軸1:定型の質問がどれくらいあるか

過去1か月の問い合わせを20件でいいので見返してください。「営業時間は」「駐車場は」「予約の変更は」のように答えが1つに決まる質問が8割なら、ルール型で十分です。LINE公式アカウントの応答メッセージは無料で、キーワードに反応して決まった文面を返せます。

軸2:答えの元になる資料があるか

AI型が答えを作る材料は、自社のマニュアル・FAQ・商品資料です。PDFやWordで整理された資料が手元にあるなら、AI型の効果がすぐ出ます。資料が人の頭の中にしかない場合は、先に資料を作るところから始めるほうが安く済みます。

軸3:人に引き継ぐ必要があるか

見積の相談やクレームは、ボットで完結しません。「ボットが受けて、担当者のチャットに渡す」流れが要るなら、最初から有人チャット併用型を選びます。ルール型やAI型の単体ツールにあとから有人対応を足すのは難しいです。

軸4:既存のシステムとつなぐか

「予約システムの空きを見て答える」「会員番号を聞いて注文状況を返す」のように自社のデータを読んで答える場合、既製のSaaSでは連携できないことが多いです。ここは自社開発の領域になります。

チャットボット11選 比較表

料金は2026年9月に各社の公式ページで確認したものです。米ドル表記のツールは為替で変わるので、ドルのまま載せています。

ツール料金(月額)無料枠向いている会社
LINE公式アカウント 応答メッセージルール型0円(コミュニケーションプラン)あり店舗・LINEで接客している会社
ChatPlusルール型+AI1,500円(税別)〜・初期費用0円なし(トライアルは要確認)Webサイトの問い合わせを減らしたい中小企業
miiboAI型3,500円(税抜・年払い時)〜トライアルあり自社資料で答えるAIを安く試したい会社
DifyAI型(構築基盤)クラウド$590/年〜、自社サーバー版は無料あり(200クレジット)社内に作れる人がいる会社
Tidio有人併用+AI$24.17〜、AI(Lyro)は$32.50〜の追加あり(50会話)EC・海外向けサイト
Freshchat有人併用+AI$19/担当者〜(年払い)あり(10担当者まで)サポート窓口を複数人で回す会社
HubSpot Service Hub有人併用無料〜、有料はStarterからあり(HubSpot表示つき)HubSpotで顧客管理している会社
Zendesk Suite有人併用+AIエージェント$55/担当者〜(年払い)なし問い合わせ件数が多い中堅以上
sinclo有人併用10,000円〜(詳細は資料)要確認Web接客で売上を作りたい会社
KARAKURI chatbotAI型(CS特化)要問い合わせなしコールセンターを持つ中堅以上
PKSHA ChatAgentAI型要問い合わせなし大手・自治体

各ツールの特徴

1. LINE公式アカウント 応答メッセージ

項目内容
ルール型
料金0円(コミュニケーションプラン)。配信通数で有料プランに移行
向き店舗、サロン、教室など、お客様とのやり取りがLINE中心の会社

チャットボットを買う前に、まずここを確かめてください。LINE公式アカウントには、受け取ったメッセージのキーワードに反応して決まった文面を返す「応答メッセージ」が無料プランでも使えます。営業時間・場所・予約方法のような質問は、これで足ります。

弱点は、LINEの外(自社サイト)では動かないことと、キーワードに一致しない聞き方には答えられないことです。それでも「問い合わせの8割は同じ質問」という店なら、費用0円でその8割が消えます。

2. ChatPlus

項目内容
ルール型(シナリオ)。AI機能はAI AgentPlusとして提供
料金月額1,500円(税別)〜、初期費用0円。プランの内訳は資料請求
向き自社サイトに問い合わせが来る中小企業

国内で古くから使われているチャットボットで、Webサイトに埋め込む形が基本です。公式サイトには「月額1,500円(税別)〜」「初期費用0円」とあり、プランの内訳は資料請求で受け取る形です。シナリオを自分で組む前提なので、問い合わせの型が決まっている会社ほど効果が出ます。

弱点は、シナリオの設計と手入れに人手がかかること。作って放置すると、選択肢が古くなって「聞きたいことがない」と離脱されます。

3. miibo

項目内容
AI型(生成AI+自社資料)
料金トライアル0円、ホビー2,800円、スタンダード3,500円、プレミアム14,000円、エンタープライズ120,000円〜(税抜・年払い時の月額。月払いは高くなる)
向き自社資料で答えるAIを、まず小さく試したい会社

プログラミングなしで、生成AIを使った会話AIを作れる国内サービスです。資料を登録しておくと、その内容をもとに答えます。公式ページに料金が明記されていて、月額数千円から自社資料つきのAI型を試せるのは、この記事の中では珍しい存在です。

弱点は、会話の回数(クレジット)に上限があること。問い合わせが多い会社は、上のプランか別の選択肢を考えることになります。

4. Dify

項目内容
AI型の構築基盤(オープンソース)
料金クラウド版はSandbox無料(200クレジット)、Professional $590/年、Team $1,590/年。自社サーバーに置くコミュニティ版は無料
向き社内にサーバーやAPIを扱える人がいる会社

「ツール」というより「チャットボットを作るための土台」です。自社の資料を読み込ませ、生成AIにつないで、LINEやWebに出す流れを画面上で組めます。自社サーバーに置けば利用料は無料(生成AIのAPI利用料は別)で、データを外に出したくない会社にも合います。

弱点は、設定と運用に技術の知識が要ること。社内に担当者がいない場合は、作ってもらう形になります。当社のLINE自動応答のデモはDifyで組んだものです。

5. Tidio

項目内容
有人チャット併用+AI(Lyro)
料金無料(50会話)、Starter $24.17/月、Growth $49.17/月〜。AIエージェントLyroは$32.50/月〜の追加
向きEC、海外のお客様が多いサイト

海外製の有人チャットツールで、AIエージェント「Lyro」を足すと、資料をもとにした自動回答ができます。無料枠があり、有人チャットとAIを同じ画面で試せるのが強みです。

弱点は、日本語の管理画面やサポートが英語寄りなこと。社内に抵抗がなければ、コストは抑えられます。

6. Freshchat

項目内容
有人チャット併用+AI(Freddy)
料金無料(10担当者まで)、Growth $19/担当者/月、Pro $49、Enterprise $79(いずれも年払い)。AIエージェントは500セッションまで込み、以降$49/100セッション
向き数人でサポート窓口を回す会社

Freshworks社の有人チャットです。無料プランが10担当者まで使えるので、まず有人チャットを入れて、あとからAIを足す順番が取れます。

弱点は、AIの回答が「セッション数」で課金されること。問い合わせが多いと費用が読みにくくなります。

7. HubSpot Service Hub

項目内容
有人チャット併用(チャットボットは制限つき)
料金無料プランあり(HubSpotのブランド表示つき)。有料はStarterから
向きすでにHubSpotで顧客管理をしている会社

顧客管理(CRM)とセットで使う前提のツールです。無料プランでもチャットは使え、問い合わせがそのまま顧客の記録に残るのが利点です。

弱点は、チャットボット単体としては機能が限られること。HubSpotを使っていない会社が、チャットボットのためだけに入れるものではありません。

8. Zendesk Suite

項目内容
有人チャット併用+AIエージェント
料金Suite Team $55/担当者/月、Suite Professional $115/担当者/月(年払い)。Enterpriseは要問い合わせ
向き問い合わせ件数が多く、担当者が複数いる中堅以上

サポート窓口の定番です。メール・チャット・電話をひとつの画面で扱い、AIエージェントが一次回答をします。問い合わせの量が多いほど、1件あたりの費用が下がる設計です。

弱点は、担当者ごとの課金で、2〜3人の会社には割高なこと。問い合わせが月に数十件なら、上の無料枠のあるツールで足ります。

9. sinclo

項目内容
有人チャット併用(Web接客)
料金コスト重視プラン 月額10,000円〜、成果重視プラン 月額50,000円〜。詳しい料金は資料
向きサイトの訪問者に声をかけて、申込や予約を増やしたい会社

「問い合わせを減らす」より「訪問者に話しかけて成約を増やす」寄りのツールです。訪問者の動きを見て、担当者がチャットで声をかけられます。

弱点は、人が張り付く運用が前提なこと。自動化で手を減らしたい会社の目的とは違います。

10. KARAKURI chatbot

項目内容
AI型(カスタマーサポート特化)
料金要問い合わせ(公式サイトに料金の記載なし)
向きコールセンターや専任のサポート部門がある中堅以上

国内のAIチャットボットで、サポート部門向けに作られています。有人チャットへの引き継ぎや、社内システムとのデータ連携まで含めて提案する形です。

弱点は、料金が公開されておらず、数名規模の会社が気軽に試す価格帯ではないこと。問い合わせが月に数百件を超える会社の選択肢です。

11. PKSHA ChatAgent

項目内容
AI型
料金要問い合わせ(公式サイトに料金の記載なし)
向き大手企業・自治体

FAQの自動応答と、その改善の提案までを行う法人向けサービスです。「自己解決率を上げて、保守の手間を減らす」ことを目的にしています。

弱点はKARAKURIと同じで、料金が非公開で、規模の大きい組織向けであること。中小企業が最初に検討するものではありません。

ケース別おすすめ

ケースおすすめ
店舗で、質問はほぼ営業時間・場所・予約LINE公式の応答メッセージ(0円)
自社サイトの問い合わせフォームに同じ質問が来るChatPlus、miibo
マニュアルや商品資料をもとに答えさせたいmiibo、Dify、Tidio(Lyro)
数人でサポート窓口を回し、最後は人が答えるFreshchat、HubSpot(HubSpot利用中なら)
問い合わせが月数百件、担当者が複数Zendesk、KARAKURI
予約や注文の状況を読んで答えたい・独自ルールがある自社開発(次の章)

チャットボットをどれにするかの判断フロー。定型の割合、資料の有無、人への引き継ぎ、システム連携の4つの問いで分かれる

既製で足りないとき:自社開発の目安

上の11個で足りない場合は、だいたい次の3つのどれかです。

  • 既存のシステムとつないで答えたい:予約の空き、注文の状況、会員の情報を読んで返す
  • 独自の業務ルールで答えを変えたい:会員ランクや契約内容で案内が変わる
  • 回答の元になる資料を外部のサービスに置きたくない:契約書や社内規程を読ませる

当社では、この3つを自社開発で作っています。生成AIに自社の資料を読ませて答える形(Webサイトの問い合わせ窓口、社内の資料検索)で、初期費用0円・月額1万〜4万円(税別)、社内の資料検索まで含めると月額2万〜6万円が目安です。課金は稼働してからで、それまでは0円です。範囲を聞いたうえで、先に金額をお伝えします。

作る前に、チャットボット構築のデモで「資料を入れると、こう答える」ところまで触れます。LINEで動かす形はLINE自動応答のデモで確かめられます。

よくある質問

Q. ルール型とAI型、結局どちらがいいですか?

A. 問い合わせの中身で決まります。答えが1つに決まる質問が8割ならルール型(またはLINEの応答メッセージ)で足ります。聞き方がばらばらで、資料を読んで答えてほしいならAI型です。迷うなら、過去の問い合わせを20件見返して数えてください。

Q. 無料で始められるものはありますか?

A. あります。LINE公式アカウントの応答メッセージ(0円)、HubSpotの無料プラン、Freshchatの無料プラン(10担当者まで)、Tidioの無料枠(50会話)、Difyのコミュニティ版(自社サーバー)です。どれも「無料で試して、足りなければ上げる」形が取れます。

Q. AI型は間違った答えを返しませんか?

A. 返すことがあります。AI型は渡した資料に基づいて答えますが、資料に無いことを聞かれると、それらしい文章を作ることがあります。対策は、資料に無い質問には「担当者に確認します」と返す設定にすること、そして最初の1か月は回答の記録を人が見返すことです。

Q. 料金が「要問い合わせ」のツールは、だいたいいくらですか?

A. この記事では、公式に公開されていない金額は書いていません。第三者のサイトに載っている数字は、時点も条件も違うことが多いからです。要問い合わせのツールは、問い合わせ件数と担当者数を伝えて見積を取るのが確実です。

Q. 自社開発だと、どのくらいで動きますか?

A. 資料をそろえてもらってから、Webの問い合わせ窓口なら最短3日〜2週間、既存システムとの連携を含めると2〜4週間が目安です。初期費用0円・月額1万〜4万円(税別)で、稼働してから課金が始まります。

まとめ

  • チャットボットはルール型・AI型・有人チャット併用の3つ。選び方は問い合わせの中身で決まる
  • 定型の質問が8割なら、LINE公式の応答メッセージ(0円)かChatPlusで足りる
  • 自社の資料で答えさせるなら、miibo・Dify・Tidioで小さく試せる。KARAKURI・PKSHAは中堅以上の価格帯
  • 人に引き継ぐ運用が要るなら、Freshchat・HubSpot・Zendeskの有人併用型
  • 既存システムとつなぐ・独自ルール・資料を外に出せない、の3つは自社開発(初期費用0円・月額1万〜4万円)

「うちの問い合わせは、どの型か」から一緒に考えます。お問い合わせから、いまの問い合わせの中身を3つほど教えてください。既製で足りるなら、そう答えます。

掲載内容の訂正・追加のご連絡はこちらへ。事実に関わる修正は無償で対応します。

参考にした資料

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この記事を書いた人

佐藤 駿介

佐藤 駿介

Shunsuke Sato

代表 / Founder & Developer, 合同会社SAi

中小企業のAI・業務自動化を専門とする開発者。営業マンや下請けを介さず、ヒアリングから開発・運用まで一貫して直接対応。「月額1万円から始められる、本当に必要なAIだけ」をモットーに、フルスクラッチ開発を中小企業の手の届く価格で提供している。

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