こんにちは、合同会社SAiの佐藤です。店舗向けのLINEの仕組み(予約・配信・会員証・来店ガチャ)を作っています。
「LINEを始めたけれど、何をどのくらい送ればいいか分からない」「配信するたびにブロックが増える」。サロンのオーナーから、いちばんよく聞く相談です。
LINEの国内の月間利用者は1億人(2026年3月末時点・LINEヤフー調べ)。届いたメッセージの約80%がその日のうちに開封されます。はがきやメールより読まれる手段ですが、送り方を間違えるとブロックされて、二度と届かなくなります。
この記事では、サロンのリピートにつなげるための配信の頻度・相手の絞り方・料金の考え方を、順番に整理します。
結論:全体配信は月1〜2回。あとは相手を絞る
| やること | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 全体への一斉配信 | 月1〜2回 | 回数が多いほどブロックが増え、通数の費用もかかる |
| 相手を絞った配信 | 週1〜2回 | 関係のある人にだけ届くので、ブロックされにくい |
| 来店後の自動配信(ステップ配信) | 設定しておく | 手間をかけずに、来店の間隔を空けさせない |
| メッセージを送らない仕組み | 常設 | ショップカード・来店ガチャは通数を消費しない |
先に押さえておきたいのは、LINE公式アカウントの料金は、送った通数で決まることです。月200通までは無料、月5,000通までのライトプランが月額5,000円、月30,000通までのスタンダードプランが月額15,000円(税別)。友だちが500人いる店が全員に月4回送ると、それだけで2,000通です。「全員に何度も送る」やり方は、ブロックの面でも費用の面でも不利になります。
LINEが、はがきやメールより効く理由
| 指標 | 数字 | 出典 |
|---|---|---|
| 国内の月間利用者 | 1億人(日本の人口の約8割) | LINEヤフー調べ(2026年3月末時点) |
| メッセージの開封 | 約80%がその日のうちに開封 | LINEヤフーの公表資料(2021年7月の調査、回答2,060人) |
| 無料で送れる通数 | 月200通まで | LINE公式アカウントの料金プラン |
| 有料プラン | 月5,000通まで月額5,000円/月30,000通まで月額15,000円(税別) | 同上 |
強みは、お客様が毎日開いているアプリに届くことです。一方で、届きやすいからこそ、内容が薄いとすぐにブロックされます。「送れば読まれる」のではなく、「読まれるからこそ、送る回数を絞る」と考えるのが出発点です。
配信の頻度と時間帯
全体配信は月1〜2回まで
全員に送る配信は、月1〜2回に抑えます。キャンペーンや季節メニューの案内など、ほとんどの人に関係がある内容だけに使います。
ブロックされる主な原因は、次の4つです。
- 配信の回数が多い
- 深夜(23時以降)に届く
- 毎回同じような内容
- 自分に関係のない情報が多い
どれも「相手を絞っていない」ことから起きます。回数を減らすだけでなく、後で説明する「相手を絞った配信」に切り替えるのが根本の対策です。
時間帯は、お客様がスマホを見る時間に
サロンのお客様がゆっくりスマホを見るのは、平日の夜(21〜23時)と、休日の午後です。仕事の合間に届いたメッセージは、開かれても流されます。
配信の曜日と時間を毎回同じにしておくと(たとえば毎週金曜の19時)、お客様のほうで「そろそろ来る」と待ってもらえるようになります。時間帯は、自店の配信の開封の数字を見ながら決めてください。管理画面で配信ごとの開封数が見られます。
相手を絞った配信(セグメント配信)
「全員に同じ内容」は、送る側は楽ですが、受け取る側には関係のない情報が混じります。お客様を来店の状況や施術の内容で分けて、それぞれに合う内容だけを送るのが、相手を絞った配信です。
来店の状況で分ける
| 分け方 | 対象 | 送る内容の例 |
|---|---|---|
| よく来る方 | 月1回以上 | 新メニューの先行案内、予約の優先枠 |
| しばらく来ていない方 | 3か月以上来店なし | 前回のメニューに関係する案内、空き状況 |
| 初めて来た方 | 初回来店のあと | 次回の目安の時期、自宅でのお手入れ |
施術の内容で分ける
| 前回の施術 | 送る内容の例 |
|---|---|
| カラー | 色持ちのお手入れ、リタッチの時期 |
| トリートメント | 自宅でのお手入れの方法、家庭用の商品 |
| ヘッドスパ | 季節ごとの頭皮のケア |
使い方の例
半年から1年ご来店のない方だけに絞って、以前に受けたメニューに関係する新しいメニューと空き状況を案内する。これだけで、全員に送るより通数が減り、関係のない方に届かないのでブロックも増えにくくなります。
月に4回配信するなら、1回を全体配信、残り3回を相手を絞った配信にする、という配分が目安です。
来店後の自動配信(ステップ配信)
来店後のフォローは、忙しい日ほど後回しになります。あらかじめ決めたタイミングで自動で送る仕組みにしておくと、手間をかけずに来店の間隔を空けさせずに済みます。
初めて来た方への流れの例
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 友だち追加の直後 | お礼と、初回のクーポン |
| 来店の翌日 | 来店のお礼と、仕上がりの確認 |
| 3日後 | 自宅でのお手入れの助言 |
| 2週間後 | 次回の目安の時期と、予約の案内 |
カラーのお客様への流れの例
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 当日 | 「本日はありがとうございました。仕上がりはいかがですか」 |
| 3日後 | 「カラーのあとのシャンプーは、ぬるめのお湯がおすすめです」 |
| 2週間後 | 「色落ちが気になり始めるころです。家庭用のトリートメントをご案内します」 |
| 1か月後 | 「リタッチの時期が近づいています。ご予約はこちらから」 |
自動化する前に
手で送って反応がなかった内容は、自動にしても反応はありません。まず手で送ってみて、返事や予約につながった内容を、そのまま自動の流れに入れるのが順番です。文面は完成を待たずに始めて、開封と予約の数字を見ながら直していきます。
リッチメニュー:常に押せる場所を作る
トーク画面の下に固定で出るリッチメニューは、メッセージを送らなくてもお客様が自分から押せる場所です。ここに予約・クーポン・ショップカード・メニューと料金・アクセスを置いておくと、「用があるときにLINEを開く」習慣ができます。
いちばん押してほしいボタン(予約)を、いちばん目立つ位置に置きます。期間を決めて表示を切り替える設定ができるので、キャンペーン中だけ内容を変え、終わったら自動で元に戻す、という使い方もできます。
ショップカード:通う理由を無料で作る
紙のポイントカードをLINEに置き換えるのがショップカードです。無料で作れて、お客様は忘れることも失くすこともありません。
ゴールまでのポイント数は少なめ(10より5)にすると達成しやすく、次の来店につながります。初回に2ポイント付けるなど、友だち追加のきっかけにもなります。作り方の手順と、使い続けると出てくる限界は、LINEショップカードの作り方と限界にまとめています。
ショップカードの次:来店ガチャ
ショップカードは「通えば必ずもらえる」仕組みです。これに対して、「当たるかもしれない」楽しみで来店の理由を作るのが来店ガチャです。
- 来店時にレジのQRを読むと来店が記録され、ガチャが引ける
- 自宅からも1日1回引けるようにすると、来店の合間にもお店を思い出してもらえる
- 景品は「トリートメント無料」「ヘッドスパ10分」のようなサービスにでき、当選確率と月の上限をお店が決められる
- 当選はメッセージで送らず、お客様のマイページにチケットとして残すので、配信の通数を増やさない
同じ仕組みを使う店舗の実測では、LINE会員の71%がガチャを引き、そのうち42%が2週以上続けて引いていました(一部店舗の実測。2026年5〜9月)。割引クーポンは使われた分だけ利益が減りますが、ガチャは景品の原価を確率と上限で先に決められます。
当社のリピガチャは、この来店ガチャとデジタル会員証を、お店のLINE公式アカウントの中で動かす製品です。月額2,980円(税別)、初期費用0円、最低契約期間はありません。無料のショップカードとの違いと費用の比較は、LINEポイントカードの作り方と費用を読んでください。
クーポン:使いどころを絞る
クーポンは再来店のきっかけになりますが、使われた分だけ利益が減ります。全員に配るのではなく、来店が途切れた方に絞って使うのが基本です。
| 種類 | 送るタイミング | 目的 |
|---|---|---|
| 友だち追加のクーポン | あいさつメッセージ | 初回の来店 |
| 誕生月のクーポン | 誕生月 | 特別感 |
| しばらく来ていない方へのクーポン | 3か月来店なし | 来店の再開 |
| リッチメニューの常設クーポン | 常時 | 「いつでも使える」安心感 |
常設のクーポンをリッチメニューに置いておくと、クーポンのためだけにメッセージを送る必要がなくなります。当たり・はずれのある抽選クーポンは無料でも作れます。作り方と、ガチャ型との違いはLINE抽選キャンペーンのやり方に書きました。
チャット:一方通行にしない
配信だけでなく、お客様からの質問や予約の相談に返せることが、LINEのもう1つの強みです。来店後の感想を聞く、お手入れの質問に答える、予約の日時を調整する。返信が早いほど信頼につながります。来店後24時間以内に一言送るだけでも、次の来店の間隔が変わります。
友だちを増やす
配信の工夫は、友だちがいて初めて効きます。友だち追加を案内する場所は、レジ横のQR、店内のポスター、ホームページ、名刺やチラシ。「友だち追加で次回500円引き」「予約と変更がLINEでできます」のように、追加する理由を一言添えます。
まとめ
- 全体配信は月1〜2回。多いほどブロックと費用が増える
- 来店の状況や施術の内容で相手を絞って送る
- 来店後のフォローは自動配信にしておく。文面は手で送って反応があったものを使う
- リッチメニュー・ショップカード・来店ガチャのように、メッセージを送らなくても来店の理由になる仕組みを用意する
- 料金は通数で決まる(月200通まで無料、5,000通で月額5,000円、30,000通で月額15,000円・税別)。2026年10月1日に追加メッセージの料金が改定されるので、通数を抑える設計がいっそう大事になる
配信を増やすより、相手を絞ること。そして、送らなくても来店の理由になる仕組みを置くこと。この2つが、ブロックを増やさずにリピートを増やす近道です。売上の数字から見た打ち手の優先順位は、美容室の売上を上げる方法に書いています。
よくある質問
Q. LINE公式アカウントの配信は、月に何回が適切ですか?
A. 全体への一斉配信は月1〜2回が目安です。回数が多いとブロックにつながります。来店後のお礼や、前回の来店から一定の日数がたった方への案内のように、相手を絞った配信を中心にします。配信した通数に応じて費用がかかる点にも注意が必要です(月200通まで無料、5,000通まで月額5,000円、30,000通まで月額15,000円・税別)。
Q. LINEのメッセージは、どれくらい読まれますか?
A. LINEヤフーの公表資料では、届いたメッセージの約80%がその日のうちに開封されるとされています(2021年7月の調査、回答2,060人)。国内の月間利用者は1億人(2026年3月末時点)で、日本の人口の約8割にあたります。
Q. ショップカードとクーポン、どちらが効果的ですか?
A. 役割が違います。ショップカードは通い続けてもらうための仕組みで、無料で使えます。クーポンは再来店のきっかけづくりに向きますが、使われた分だけ利益が減ります。まずショップカードで来店の記録を残し、クーポンは来店が途切れたお客様に絞って使うのが基本です。
Q. 割引を増やさずに、リピートを増やす方法はありますか?
A. 「当たるかも」という楽しみで来店の動機を作る方法があります。来店時と自宅で引けるガチャをLINEの中に置くと、割引と違って、景品の原価を当選確率と月の上限で先に決められます。同じ仕組みを使う店舗の実測では、LINE会員の71%がガチャを引き、そのうち42%が2週以上続けて引いていました(一部店舗の実測。2026年5〜9月)。当社のリピガチャは月額2,980円(税別)・初期費用0円で、お店のLINE公式アカウントの中で動きます。

